劇場公開日 2015年8月8日

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「観たかった度○鑑賞後の満足度◎ 今まで観たフランソワ・オゾン監督作では一番好きかも。クレールがラスト、自分とヴィルジニアが本当に望んでいることを形にするところは感動的。ローラとの約束を守ったんだしね。」彼は秘密の女ともだち もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5観たかった度○鑑賞後の満足度◎ 今まで観たフランソワ・オゾン監督作では一番好きかも。クレールがラスト、自分とヴィルジニアが本当に望んでいることを形にするところは感動的。ローラとの約束を守ったんだしね。

2023年7月22日
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鑑賞方法:VOD

①基本的に女装もの(ドラッグクイーンものは大好き)は好きなので(私自身は女装者ではないしドラッグクイーンでもなく肉体的にも法律的にも男だし性自認も男、つまりシスジェンダーの男です)、違和感なく受け入れられたし、前半はコメディタッチで楽しめた。
②ヴィルジニアを女として意識し出してからクレールは徐々に自分の中の本当の自分に気付きだして、それに向き合うのが怖くなりだしてから映画のカラーはシリアスになっていくが、ラスト、クレールが病床のダビットをヴィルジニアに変身させていくところは、冒頭のローラの遺体に化粧を施し花嫁衣裳にするところと呼応して感動的。
③結婚行進曲が流れる中、花嫁姿の女性が化粧された後カメラが引いたらなんと棺桶に入れられていて?と思ったら葬式だった!、という驚きの冒頭から始まるが、前半は特にオゾン監督の演出の巧さを堪能できる。
④個人的には中盤、クレールとヴィルジニアが訪れる「クラブ」のシーンが一番好き。ストレート、ゲイ、レズビアンらのカップル達やドラッグクイーンがショーの花形(ドラッグクイーン)のパフォーマンスを楽しんでいるところはとても良い雰囲気。
この時のドラッグクイーンの歌を、ラスト、ダビットをヴィルジニアに変身させていくところ(どこかで似たようなシーンを観たことがあるな、と思ったらヒッチコックの『めまい』だ!、もしかしてオマージュ?観たシーン)で歌わせるところも良い。
⑤カテゴライズすること自体差別的ではあるが、映画の後半、ダビットは性自認はトランスジェンダーで性嗜好は女性だからレズビアン、クレールは性自認は女性で性嗜好は男性/女性両方だからバイセクシャル?と混乱してしまったが、基本的には本当の自分に素直であればどうでも良いやん!です。

もーさん