悪魔の存在を証明した男のレビュー・感想・評価
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ファウンド・フッテージ形式のスリラー
またの名を「自撮りドキュメント」とでも言おうか。
この形式の映画は、『ブレアウィッチ・プロジェクト』にあるように、ストーリーを語るよりも、リアルさと、そこに映った不思議な映像の奇妙さに焦点が集まるので、そのものズバリが映ってしまえば、逆にチープになるという欠点がある。
タイトルにあるように、悪魔を証明するなら、映像に悪魔が映っていることを期待してしまうのだが、もし、それをしてしまうと一気に作品のクオリティが落ちてしまうだろう。
後半まで、主人公の身に起きた変化を不気味に移し続ける演出のみにとどめて、興ざめの演出を避けたことは演出の勝利と言えるだろう。
しかし、その後半に主人公の社会性と同調して、この映画のリアリティも崩壊してしまう。
ラストで妻が死んだ瞬間をなぜばらす必要があったのか理解に苦しむ。
別に、最初から隠す必要もなかったのに。
とにかく、途中までは興味津々、なにかいけないものを覗いているような気分で画面に惹きつけられた。すごく残念な作品だった。
迫真の一人芝居
超自然的現象を一切信じなくなった男が、自身の体を使って悪魔を呼び起こすという行為を記録した設定のフェイク・ドキュメンタリー・ホラー。
過去の悪魔系のホラーと比較するとある種の「変わり種」の作品だろう。安定の面白さがある一方で、ワンパターン化したオカルトホラーに風穴を開けるタイプの作品に思え、好印象だった。
かなり低予算な感じはあるが、主人公が変貌していく様を迫真の一人芝居で演じ、かなりのインパクトを与えた役者に拍手を送りたい。ホラーとしてはありきたりな恐怖描写だと思うが、何度もかなりの音で驚かすシーンが極めて多い。瞬間的な怖さはあるが、永遠やられると飽きてくる。設定は良いと思うが、やや本編はアイデア不足が感じられて残念だった。
あくまなんてないさ
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