「内省的」トイ・ストーリー4 山本さんの映画レビュー(感想・評価)
内省的
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展開の大筋は、大した思い入れもない唐突に現れた手抜きデザインの新キャラを追いかけて、辺りを行ったり来たりし、よくわからない思い込みをしている悪役キャラと奪い合うという陳腐な内容。魅力的な性格をした人気キャラの出番は殆ど削られ、新たに登場した薄っぺらいキャラと後付設定の復活オモチャ達が無理やり活躍するシーンを与えられている。
人間にバレないようにしているという設定を完全に無視して、新キャラが狂ったようにゴミ箱に飛び込もうとする、大人に対してカーナビの声を真似して車を止めようとするなど違和感のあるシーンも満載。アクションシーンもチープで会話やコメディシーンが退屈なのを最新技術で作られた映像のクオリティだけで誤魔化し続けている印象。
続編としての出来、作品に込められたメッセージの賛否以前にそもそも一本の映画として酷い品質。
「子供から」大人まで幅広い世代の人達が楽しめる娯楽映画の本分を忘れ、アクションもキャラ描写も手を抜き、子供には共感し辛い主題の、セカンドチャンスへの挑戦に悩み続けるキャラクター達。燻った大人の悩みを取り扱った内省的な駄作。
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