「第二の人生を歩む」トイ・ストーリー4 おばけやさんの映画レビュー(感想・評価)
第二の人生を歩む
評価が割れると話題の今作。
最後の決断をどう解釈するかは人次第だけれど、ピクサー映画として相変わらず、すべてが高水準。
そこまでは、子どもから大人まで、笑って、怖がって、ハラハラドキドキ見れる。なので、万人におすすめすることは変わらない。
映画館では、フォーキーやぬいぐるみコンビが何度も笑いを取っていた。
音楽も、アニメーション表現も、ドキドキな脚本も、とっても質の高いものになっている。
評価を分ける要因となっているのは、これまでトイストーリーが示してきたテーゼを揺るがすシーンがあるから。「いかに子どもによりそい、幸せにする」こと、そして「仲間を大切にする」ことを一番の信条としてウッディは描かれてきた。
なぜ、ウッディは最後、あの決断をしたのか。
シリーズの最終作品として示される決断としては、理解できるし、そこに行き着く必然性も感じる。
ただ、なぜ、10年以上そうやって生きてきたウッディが、その決断をするのか、そこの心理描写や変化は、きっちり描いていなかった。
もちろん、いろいろあるんだろうけど..。
ピクサーは、あえて描かなかったのかな。
もちろん、ボニーとの出会いや、美しい景色を見たことや、自分がおもちゃとして必要とされなくなっている、ということは示されてはいるけれど...。
親が子離れするときの理由、その背景や気持ちをどう解釈するかは、
人それぞれに任せる、ということなのかな。