「【”浄化と昇天。”野田洋次郎氏、映画初主演作。数々の名優が脇をガッチリ固めた作品。10代の杉咲花さんの演技に驚嘆した作品でもある。】」トイレのピエタ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”浄化と昇天。”野田洋次郎氏、映画初主演作。数々の名優が脇をガッチリ固めた作品。10代の杉咲花さんの演技に驚嘆した作品でもある。】
■画家になる夢を諦め、空虚な生活を送っていた宏(野田洋次郎)。バイト中に倒れ、病院に運ばれた彼は、医者から余命宣告を告げられる。絶望の中、偶然出会った女子高生の真衣(杉咲花)や入院患者の臨床の横田(リリー・フランキー)と接するうちに”生きる意味”を見出していく。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・野田氏の脇を固める名優たち。
1.宏の両親を演じた岩松了、大竹しのぶ
2.入院していた息子が、宏と仲が良かった母親を演じた宮沢りえ
3.宏の臨床の、少しエロいオジサン、横田を演じたリリー・フランキー
- 矢張り、このマルチな才能を誇る方は、抜群に巧く存在感が凄い。宏に影響を与えたオジサンを、飄々と演じている。-
4.”一緒に死のう”と言って来た女子高生、真衣を演じた杉咲花
- 私は、この方の出演映画は名作と思っている「湯を沸かすほどの熱い愛」を劇場で観て、吃驚したものであるがこの作品での存在感、演技力も図抜けている。
近年、多数の映画で物凄い演技を披露しているが、凄い女優さんである。10代とはとても思えない。
・野田氏の演技はあくまで淡々としているが、晴天下、風景を眺めながら静に涙を流すシーンや、”浄化と昇天です。”と言いながら、最後トイレの天井に絵を描くシーンなどは、ナカナカである。
そして、彼が遺した天井画の数々の真衣の顔。
<余命宣告を受けた青年が、病院内外で最後の日々を過ごす中、様々な人たちと出会った事で、”生きる意味”を悟って行く過程を描いた作品。
私は、佳き作品であると思います。>
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