「.」5 FEARS ファイブ・フィアーズ 瀬雨伊府 琴さんの映画レビュー(感想・評価)
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自宅にて鑑賞。原題"Chilling Visions: 5 Senses of Fear"。五感をテーマに短く纏められたオムニバス作。①SMELL→②SEE→③TOUCH→④TASTE→⑤LISTENの順で展開し、ブリッジとなるエピソードは存在せず、敢えて云うと登場するキャラクターがその役割を担う。ユニークな作りだが、各話は物足りず(①・②・⑤は辛うじて単独の物語として成立するレベル)、ゴア描写も控え目。エピソードが進むにつれ、或る仕掛けに気付かされるが、全体として圧倒的に何かが足らない。50/100点。
・コメディタッチの①、唯一のPOVである⑤辺りはそれなりに観れるが、いかにも女性監督らしいソフトフォーカスを多用した画面の③は、急ぎ過ぎた弱いラストが全てを台無しにしている──展開や設定が魅力的だっただけに残念である。②は展開にやや難があるものの、ラストを含め最も印象深い。各話が結び付く種明かし的な④はもう少し長い尺で観てみたかった。
・オープニングを含めた各話のタイトル画面は僅か三日間、各話はそれぞれ四日以内に撮影されたと云う。中でも①は、ハリケーン・サンディが接近し、多数の周辺住民が避難したコネチカット州のホテル内で停電を繰り返す中、多くのカットを撮影したらしい。
・鑑賞日:2016年3月31日(木)
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