「日本映画界の宝」幕が上がる 寄合さんの映画レビュー(感想・評価)
日本映画界の宝
本広×喜安×平田の実力者達が演者の才能を開花させ傑作とも言えるほどの完成度に仕上げたこの映画は日本映画界の宝であり、希望でもある。恋愛も、派手なアクションも排除した形、つまり今のトレンドに媚びず、本気でぶつかっていくこの映画を世間が評価することができるかできないかに、これからの日本映画は懸かっている。これは映画の評価と共に、観る側の質も問われる名作であるのだ。この作品がもしヒットしなかった場合、将来作り手が映画の質で勝負したいと思った時にそれを誰も後押ししてくれなくなるだろう。良い映画を作ることのできる環境を日本に残せるかどうかは、この「幕が上がる」に懸かっていると言っても過言ではない。
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