「狂っていこう。」幕が上がる Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
狂っていこう。
初日に観賞後、2015/3/11メイキングを観た上で改めて鑑賞。今年複数回観るのは、本作が初めて。
それ位気になる作品、ということだ。
誰もが通り過ぎる、過ぎたことのある、10代後半、まだ何者でもない季節。
自分の周囲の、狭い半径でウジウジと、グルグルと周回していた弱小演劇部。
そこに舞い降りた、新任美術教員の吉岡(黒木華)。彼女の登場と存在に刺激され、若い部員たちは変化を遂げる。
同時に若き演劇部員に大人の側の吉岡先生も感化され。
人と人とが触れ合う中で、自分のブラックボックス内で消化されたものが、血となり肉となり、自身を形成していく。その過程は、自身が歩みを止めるまで繰り返され、自分は再生産されていくのだ。
演劇部員たち、吉岡先生は、走り出した。狂おしいほどに。
この作品を観た私(あなた)は、どうですか?
(追記)
本広監督が興した、さぬき映画祭から、監督自身が得たヒントが散りばめられているのかも。某監督の作品群と被るなぁ、と思いました。カメラで写真をとるシーンや、「ですなー」の台詞等。機会があれば、確認してみたいです。
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