「最高級のアイドル映画」幕が上がる うさんの映画レビュー(感想・評価)
最高級のアイドル映画
初めに、この映画はももクロファンのためだけに作られたものではありません。ももクロを知らない方が観て邪魔になるような表現はありません。また、彼女たちがどれ程真剣にこの作品に取り組んだかはこのレビューの趣旨から逸れるので止めますが、クオリティーにも反映されていると思います。
それを断った上で、私はこの映画を「最高級のアイドル映画」と形容します。つまり「単にアイドル人気を売りにする」という意味ではなく、「演者の魅力を最大限に引き出している」という意味でアイドル映画という言葉を使いました。青春期の少女たちの輝きがテーマなので、「最高級」というのは単に映画としての評価でもあります。
この映画にはももクロの魅力が沢山詰まっています。今まさに青春期を駆け抜けて大人に変わっていこうとする彼女たちの刹那的な輝きを、真正面から、大事に、大事に形にしてあるのです。映像への繊細なこだわりや計算された脚本など、映画という手法でしか形にできなかった美しさだと思います。胸を打つ場面はいくつもありますが、いずれも「ここで泣いて下さいね」という押し付けがましさはなく、自然に、誠実に描いてあるのが良かったと思います。
今までももクロに興味を惹かれていなかった方も、この映画を観れば、なぜ彼女たちが熱烈な人気を得ているのか分かるでしょうし、好きになってしまうのではないでしょうか。私はどうにもこうにも、ももクロファンなので、大分ファン目線の意見になってしまったかもしれませんが、老若男女問わず楽しめる映画であることは間違い無いと思います。
観ようかどうか迷っている方は、騙されたと思って、是非映画館に足を運んで頂きたいと、強く願います。
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