「【宇宙外生命体、アザーズが仕掛けた一~四派の攻撃と、趣向を変えた第五派の攻撃を描くSFディザスタームービー。ナカナカ面白かったのだが、評価が異様に低い理由を考えてみた。】」フィフス・ウェイブ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【宇宙外生命体、アザーズが仕掛けた一~四派の攻撃と、趣向を変えた第五派の攻撃を描くSFディザスタームービー。ナカナカ面白かったのだが、評価が異様に低い理由を考えてみた。】
■ストーリー展開
正体不明の地球外生命体“アザーズ”が、
第一波攻撃で全世界の電源停止をし、
第二波攻撃で大地震と大津波を起こし沿岸の都市を壊滅させ、
第三波攻撃で鳥インフルエンザウイルスを拡散させ、罹患者を殺し、
第四波攻撃で人間の肉体への寄生という波状的侵略を開始する。
人類が壊滅状態に陥っていく中で、生き別れたしまった弟サムを探す旅に出た女子高生キャシー(クロエ・グレース・モレッツ)は、足を“アザーズに寄生された人間に撃たれたところを、森の中で謎めいた青年エヴァン(アレックス・ロー)と出会う。
そんな中、“アザーズ”は人類に対して、”第五波攻撃”攻撃を仕掛けて来る・・。
◆感想
・今作、殆どの映画は面白く感じてしまうおバカ脳を持つ私は、ナカナカ面白く鑑賞した。 勿論、その面白さの大きな要因は、離れてしまった弟とサムと会うために、健気に遠方地の基地を目指す女子高生キャシーを演じるクロエ・グレース・モレッツに、起因するところが大きいのは言うまでもない。
先日観た超珍品映画「シャドウ・イン・ザ・クラウド」も、完全なるクロエ・グレース・モレッツの魅力頼みの映画であったが、今作もそれに近い感じがする。
・評価が低い要因は色々考えられるが、“アザーズ”が仕掛けて来る波状攻撃が、徐々に地味になって来る所であろうか。第二波まではVFXを多用し、迫力ある画が見られるのだが、その後は、只管、目に見えない攻撃をしてくる所であろう。
原作の小説では、それは問題ではないのだが映画となると、画として地味なのである。
・次に“アザーズ”が常に人の形をしているために、侵略SFの分かり易い、”エイリアンはいつ出てくるのかな?”という観る側のニーズに応えていない所が、大きい気がする。
<だが、今作での第五波は”民衆を救う”軍人が”アザーズ”であり、子供達を訓練し、ゴーグルを掛けさせて、”緑に見える奴はアザーズだ”と吹き込んで、人間同士で殺し合いをさせるという、コレマタ画にすると地味なのである。
だが、そんな地味な攻撃の中、昔”アザーズ”に一部取り込まれた青年エヴァンが、クロエ・グレース・モレッツ演じるキャシーを見て”愛”という感情を持って行くあたりの描き方や、キャシーが漸く基地に着いた時に、高校時代に密かに好きだったベン(ニック・ロビンソン)と出会い、ドキドキする表情を浮かべるシーンなどが、ナカナカなのである。
あとは、怖い隈取お姉さんリンガーをマイカ・モンローが演じていたのも、個人的には嬉しき作品でありました。
マア、最後に人類が”アザーズ”を明確に倒すカタルシスがない事が、低評価に繋がったのかなと勝手に思った訳であります。>