杉原千畝 スギハラチウネのレビュー・感想・評価
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今世界情勢をどのように見てられますか
今世界を見てられたら、どのような思いを持たれるだろうか。
ラストのテロップで、助けたユダヤ人子孫が世界に4万人、おられると出ていた。
イスラエル国🇮🇱に住んでおられる方もいるだろう。
杉原千畝が助けた人の子孫が爆撃しているのかどうか?
今現在の自分の立場で何ができるのか?
周りを見回して何をすべきなのか?
考えに考え抜いて決心した。
あのヴィザ発給となり、直接千畝から
渡してもらった人々、
これで生きられる、助かった、と思ったに違いない。
目の前にヴィザ発給により命が助かる人々がいたら、そして自分にはそれができるのなら、
するしかなかったのだろう。
原題がペルソナ•ノン•グラータ、であり
杉原千畝を指す、
好ましからざる人物という意味、
ドイツ🇩🇪ソ連邦だけでなく母国日本🇯🇵からも。
また杉原千畝だけではない。
根井三郎も大迫も人の命を助けたい、
その救える瀬戸際に立っており、自分の決断で、
命が救えるのなら救わねばと思ったのだろう。
自分の立場を賭してでも人の命を救おうとした人々に感銘を受ける。
感想というよりおさらい。
違っている部分もあるかもしれないが、これまでの知識、この作品での情報を忘れないうちに。
ソ連への駐在を希望していた杉原千畝だが、隣国のリトアニアに赴任し、そこでは近隣でドイツとソ連がヨーロッパを侵攻しようとしていた。
ドイツ軍によるユダヤ人への虐待・虐殺のためにそこから離れようとするが、その方法としてリトアニア→ソ連(不法で潜りこむ)→日本→第3国しか方法がなく、そのためには日本の通過ビザを取得しないといけない。
日本国の方針として、条件に満たない場合は発給はしないが、日本国に無断でビザを発給する。2000人以上のユダヤ人に発給し、命のビザと称され、今現在ではその子・孫が4万人にもなるそう。
ウラジオストクで日本への難民を受け入れることができないと、船直前で足止めになるも、そこの外交官の一存で乗せ、第3国へと出国することができた。
2000年に日本国から正式に表彰される。
作品としては全体としてのストーリーは分かるが、細かいところで伝わりにくい。満州での出来事がよく分からないし、ベルリンでのやりとりもピンとこない。歴史を知らないと細かいところは厳しいのかな、と。
ストーリーとしてどの部分も削るのは厳しいけれど、歴史を知らない人にも丁寧に描いて欲しかった。
杉原千畝 スギハラチウネ:たかが紙切れ一枚のことなのに
【杉原千畝 スギハラチウネ:トリビア】※ウィキペディアより引用
・杉原 千畝(すぎはら ちうね)‥1900年(明治33年)1月1日 - 1986年(昭和61年)7月31日)は日本の外交官。第二次世界大戦中、リトアニアのカウナス領事館に赴任していた杉原は、ナチス・ドイツの迫害によりポーランド等欧州各地から逃れてきた難民たちの窮状に同情。1940年7月から8月にかけて、外務省からの訓令に反して、大量のビザ(通過査証)を発給し、およそ6,000人にのぼる避難民を救ったことで知られる。その避難民の多くが、ユダヤ人系であった。「東洋のシンドラー」などと呼ばれることがある。カウナス領事館閉鎖後も順調に昇進し、1944年日本政府から勲章を授与される。早稲田大学高等師範部英語(教育学部英語英文学科)科予科中退、日露協会学校特修科修了。
【杉原千畝 スギハラチウネ:おすすめポイント】
1.日本人の神髄を観ることができる!!!感動と感激と日本人の誇りを感じられる!!!
2.外人キャストもすごく良い!!
3.脇を固める日本人キャストも素晴らしい!
【杉原千畝 スギハラチウネ:名言名セリフ】
1.杉原千畝役唐沢寿明の名言名セリフ
→「初めてだ 俺の名前を正しく読んでくれたのは」
→「モスクワを良く知れば日本を良くする事ができる」
→「私は今でも世界を変えたいと思うのですよ」
→「全てを失ってもついてきてくれるか」
→「センポと呼んでください」
2.杉原幸子役小雪の名言名セリフ
→「心はみんな同じなんですもの」
→「私のライフワークを盗もうとしたのよ」
3.イリーナ役アグニシュカ・グロコウスカの名言名セリフ
→「今夜が最期でしょ」
→「あなたに会って彼らは変わり 彼らに会ってあなたも変わった」
→「たかが紙切れ一枚のことなのに」
→「ユダヤ人も私と同じ」
4.グッジェ役ツェザリ・ウカシェヴィチの名言名セリフ
→「世界は車輪です」
これが日本人
最近の日本では、一市民に対しても容赦ないメディアからの理不尽なバッシングが繰り返されているため、萎縮している人が多いように感じる。
公務員がするべき仕事、人としての自分、日本人としての立場。置かれた環境に対して取るべき行動をとる人間の有様。
杉原のとった行動は、後世になって礼賛される結果となったが、彼のように、自分の立場を考えて、行動をしていく人間像こそが、日本人の本質だと思う。
レビューの冒頭にあるように、一市民に対する容赦ないバッシングというのは、実は日本人の本質ではない。もしかしたら、そういう反面教師を見て生活するからこそ、現代日本人は個々で自問し、自分は自分として何をするべきかを考えて行動していると思う。
一市民をバッシングするマスメディアの風潮の中で、どこにでもいる当たり前の日本人を礼賛する映画を観れたことに、新鮮味を覚えた。
そして、今日もまた日本人として生きていきたいと思った。
私は今でも、世界を変えたいと思っているのですよ
映画「杉原千畝 スギハラチウネ」(チェリン・グラック監督)から。
鑑賞後、走り書きで書いたメモを眺めてみると、
やはり「世界を変えたいと思う」がキーワードとなって浮かぶ。
「世界を知れば、日本をもっとよく国に、素晴らしい国に」という、
熱い想いで、障子越しに寝ている(はずの)友人に向かって、
「なぁ、お前は世界を変えたいと思ったことがあるか?
俺は常に思っている」と言い切るシーン。
また、初めて自分の名前を正しく読んでもらった女性と結婚し、
その彼女が訊ねる。「ねぇ、千畝(チウネ)さん、
あなたは今でも世界を変えたいと思っていますか?」の問いかけに、
間髪入れずに「常に思ってる」と答えるシーン。
そして昭和40年、当時スギハラに助けられた人の1人が、
その時のお礼を言いたくて28年間も探し続け、モスクワで再会。
「居場所を見つけたのですね」と喜ぶと「いいえ」と呟き、
「私は今でも、世界を変えたいと思っているのですよ」と語り、
静かにフェードアウトしていくシーン。
幾つになっても、どんな場面でも、日本のために
「世界を変えたい」と考え、その信念を曲げなかった彼だからこそ、
今でも、世界で語り継がれているに違いない。
彼の残した戦時中の業績よりも、その信念に拍手を送りたい。
全体を通して良かった
ちょっと低めの評価だが 内容的には良かったと思う 唐沢寿明の演技 会話も大したものだ 杉原千畝と言う日本人がいた事に誇りを持ちたいと思った。
ただ当時の背景にはドイツ軍はわからないが 日本軍が冒頭のような事をやったのか?疑問に思った、そして戦争は美化されるものではないが日本を悪としたGHQや近隣諸国の思想が見え隠れした気がした。
日系アメリカ人の軍人が少年を保護したシーンは良かった。当時のアメリカ人の日系に対する酷い扱いを何かで見たが戦争を本当に反省したのは日本だけのような気がする、そして今日本だけが今だに謝罪や倍賞を要求されている、杉原千畝の予測を日本政府が受け入れたら どこの国からも干渉されない強い国になっていたかも知れない。
正義を貫く
杉原さんのことは知っていたが、この映画は、杉原さんに関わる総体的な話の流れを見せてくれたので、オランダの領事や在ウラジヴォストックの日本大使など、杉原さんと共鳴する思いをもって行動した人がいたから、ビザが生かされたということを初めて知った。
また、法務省の許可のない状況で、ビザを出すということが、外交官にとってどれほど勇気のいることだっただろうかと、改めてその行為に感銘を受けた。
ただ、私は残酷なシーンが苦手なので、人が殺される場面は辛く、そのようなエピソードによらなくても戦争の残酷さを伝えることはできるし、むしろあまりエピソードに頼らない方が伝わるのではないかと思った。全体的に、登場人物の設定がよく分からないところも多かったけれど、今までとは違う杉原さんの姿を見せてくれた。
なんこれ
つまらない
もうちょっと見せ方を工夫できたと思う。この映画を見ると杉原さんの苦労が描かれてなくて杉原さんが何と戦い、何に苦悩し、どう努力したのか全然わからなかった。
歴史としてこういうことがあって、ああいうことがあって、と誰でも知っているようなことばかりだし、的を絞って話を作ってないからのっぺりとした映画になっていた。
つまらない歴史の授業を聞いているようで本当に退屈だった。内容は淡白なのにながーくねっとりした時間が流れていた。
腱鞘炎になりながら現地を立つ瞬間までビザを発行し続けたという有名な話もあるのに、この映画では、そこは描かれずに第一秘書に後は任せたと言ってビザの発行を押し付けるようなシーンがあった。ここは杉原さんの直筆でないとビザも意味がないのではないかと思ったし、秘書にいつ終わればいいかわからない仕事を押し付けて自分は次の仕事先へ悠々と行ってしまうところとか、誠実さのかけらもないなと思った。
日本語の説明文の下に英語で説明文が書いてあってこんなつまらない映画を海外で上映するつもりなのかと冷や汗が出た。
「実在の人物を描いた感動大作」の触れ込みを見て鑑賞
本作品のCMで、「日本人として誇らしい!」といったような声が上がっていて興味を持った。
世界に誇れる歴史上の日本人の話は是非見てみたいと思い、映画館で鑑賞。
確かにいい話である。
杉原が行ったことは、特にあの時代の日本においてなかなかできるものではないだろうと思うし、同じ日本人として誇らしい気持ちには間違いなくなる。
ただ、よくも悪くも、映画のあらすじとしても紹介されている「認められていないユダヤ人へのビザを独断で発給した話」で終わってしまっている印象。それがどのようなインパクトを与えたのかという点をもっとフォーカスしてくれればよかったのに、と感じた。
彼が何もしていなかったらあのユダヤ人はどうなっていたのか、彼の行ったことで何が変わったのか、といった辺りをもっと見てみたかった。
勇気ある行動と、非常に良い話なだけにもっと欲が出てしまっているのだとは思うが。
あと、これは自分の勉強不足からくるものだと思うが、最初の鉄道を盗む盗まないの場面は本作においてどのような位置付けなのかがよくわからなかった。まさかイリーナを出すためだけではないよね?
国籍も立場も人種も越えた善良さを信じる
WWⅡ時、ナチス・ドイツに迫害されるユダヤ人に多くのヴィザを発給し
その命を救ったというリトアニア領事代理・杉原千畝氏。
本作はその“命のヴィザ”発給の逸話を描く感動モノ……
かと思いきや、もっとスケールの大きな話だった点にまずビックリ。
なんでもこの杉原千畝氏、表向きこそ領事代理だったが、
裏では対ソ連専門のスパイに近い活動も行っていたそうな。
映画は、満州鉄道の買取を巡る諜報活動に始まり、
彼が領事としてリトアニアへ向かう事となった経緯、
日本の戦況を大きく左右した独ソの政治的駆け引き、
そして件のヴィザ発給を経て、杉原がルーマニアの地で
戦争終結の報せを受けるまで(+α)を描く。
ううむ、なかなかに波瀾万丈な半生。当時の欧州情勢
から日本が米国との戦争に突入した遠因に至るまで、
歴史ドラマとして興味深い点はかなり多かった。
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監督のチェリン・グラッグは生まれも育ちも日本生まれの米国人さん。
これまでハリウッド大作の助監督を何本もこなした方というだけあり、
日本人と外国人のキャストの演技に温度差が無く、
外国人キャストの演技でもしっかりと感情が伝わる。
(当たり前だと言わないでほしい。この辺りがひどい作品も多いのだ。)
軽やかな言動の中に祖国への想いと杉原への友情が滲むペシュは忘れ難いし、
ユダヤの人々に冷たい視線を送るグッジェの変容にはじいんときた。
流浪の民であるユダヤの人々を描いた部分も印象に残る。
その迫害描写自体は様々な映画でも描かれてきたものだが、
政治情勢によってどの国からもタライ回しにされる様はより詳細だ。
寒空の下で黙々と耐える姿から、安住の地を
幾度も奪われた人々の長い苦難が伝わる。
劇中、日本へ向かう船上で歌われる唄は、現在の
イスラエル国歌である『ハティクヴァ』のようだ
(ヘブライ語で『希望』の意味)。
「2000年の希望は、シオンの地、エルサレムの地で自由の民として生きること――」
彼らの深い哀しみと微かな希望を感じ、目頭が熱くなった。
日本人キャストも勿論良い。
ベルリン領事を演じた小日向文世がまたしても好演。
己の想いを圧し殺す、厳しく硬い表情が良い。
そして、ウラジオストクの旅行会社社員・大迫辰雄
(濱田岳)と、ウラジオストク総領事代理・根井(二階堂智)、
本作を観るまで名も知らなかった2人だが、彼らもまた
隠れたヒーロー。まさしく“善意のリレー”である。
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だが、
サブキャラクターの描写に時間を割いた分、主人公である
杉原やその家族の心情についてが薄味になった感も。
杉原がユダヤの人々を救いたいという想いに至った
流れはきちんと描かれているが、やや弱い。
彼の行動を支えた幸子夫人についても、ヴィザ発給を
後押しする場面以降は良いが、そこまでの存在感が希薄だ。
それと、
事実を脚色している部分があるのはある程度しようがないが、
脚色が過ぎると感じてしまう部分もチラホラ。
『ロシアより愛をこめて』チックな序盤のシーンやカーチェイスなど、
本作に派手なシーンは不要……というか映画の重厚感をむしろ
削いでいるように思うのだが、まあそこはエンタメ寄りに
した方が見易いという判断なのだろうとある程度呑み込む。
しかしだ、
あのロシア人協力者イリーナはなんとかならなかったか?
杉原は満州時代にクラウディアなるロシア人女性と
結婚・離婚していたそうだが、それと設定の近い人物が
リトアニアを訪ねるのは流石にフィクションだろう。
イリーナが登場するだけでも実話が基であることの重みが弱まるのに、
あろうことか彼女は要所要所で登場し、杉原の心境にまで影響を与える。
ラスト直前もそうだ。心痛の杉原を慰め、
これまで出逢った人々の現在を映す重要なシーンを、
架空の人物の手紙に託すというのはどうなのか?
例えば、『シンドラーのリスト』の赤い服の少女が
シンドラーを説得したり幽霊となって感謝を伝えたりしたら?
彼女はそれくらいに無粋なキャラクターだと僕は感じた。
正直、イリーナに関する描写に時間を割くよりも、杉原がヴィザ発給を
思い立つまでの心情を子細に描く事に注力してほしかった。
(なお、パンフによるとペシュやグッジェに関しては実在の人物
またはその集約だそうな。28年後に彼を探し当てたニシェリも実在。)
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と、色々不満はあるけれど、良い映画。
重そうなテーマや上映時間の割にはさらりと観られるし、
最初述べた通り歴史ドラマとして興味深い点は多い。
それに、鑑賞後に少し優しい気持ちにもなれると思う。
政治も、国も、人種も関係無い。
ただ、苦しむ人々を憐れに思う。救いたいと思う。
杉原千畝とその周囲の人々を通して伝わるのは、
どの国やどの立場の人にも備わっているはずのそんな善良さだ。
どの人にも備わっているはずの悪意によって600万人もの
ユダヤ人が死んだという恐るべき数字の前では、あるいは
杉原達が救った2149人という数字はちっぽけなものなのかもしれない。
だけど、人間に完全に絶望せず、『人の心には
きっと善良な部分があるはずだ』と信じる上では、
この数字には十分過ぎるほどの意味がある。
<2015.12.12鑑賞>
史実?、映画?
ユダヤ人が虐殺されるシーンが、あります。その時、若い兵の目が、怯えているんです。なんで、民間人に、発砲するの?って。ところが、後半…。人は、少しずつ、おかしくなるんですね。狂気を纏うことでしか、生存できない世界で、正しい義を貫くことの大変さ。確かに、史実としては、?があるかも。でも映画としては、正しいと思います。この国が、よその国に、敵意を抱いた時、あなたは、どうします?って云う問いかけですね。センポに、なるのか、小日向さん演じる大使になるか、怯えた兵士になるか、あるいは、訳も聞かされず、自動小銃の的になるか、決めて下さいって云う、問いかけです。
ちょっとフィクションが過ぎるのでは?
宣伝にもあったように、「誰も知らなかった杉原千畝」ではありましたが、外交官よりも諜報員がメインであったような描かれ方や、日本の戦争の結果を予測していた、などはちょっと虚構が過ぎ、かえって本来の杉原千畝さんの姿から遠ざかっているように思います。
それよりも、腱鞘炎になりながらもビザ発給を続けた事、ビザを2139枚発給した時点で記録を止めてしまった事(つまり、それ以上に多くの人命が助かった可能性が高い)、列車の中でもビザの発給を続け、列車が出発した時は群衆に向かった謝罪の言葉を述べた事など、史実として残っている話を描かなかったのは、なぜなんでしょう?
1番の名シーンになるはずのビザ発給の場面に、緊迫感が全く感じられないのも頂けません。
この作品で杉原千畝さんを初めて知った人は、これが杉原さんの本当の姿とは、思って欲しく無いですね。
それなのに、題字は「杉原千畝」そのままとは…。
色々な意味で、ちょっと残念な作品でした…。
誇りに思える日本人!
あの時代の日本人に、あんなに誠実で、心優しい人がお役人にいたなんて>_<
数年前、知人が自分の子どもの名前に千畝とつけて、読めないし、意味わからないし、と思ったら、立派な日本人から名前もらったんだーと言われ、気になり観に行きました。
システムだー、お金だーと毎日うねうね考えてる自分がちっちゃく思えました。
お金にならなくても、時間、労力を惜しまず、人のために動けた千畝さんの人間の大きさに感動しましたー>_<
威風堂々
とても良い映画だった。
僕は、この人物を知らなかった。
海外の方が認知度が高いみたいで、彼の名を冠した道などもあるみたいだ。
彼の裁量によって救われた数々の命…その功績がなぜ日本では評価されなかったのか、その理由にも触れていて好感がもてた。
しっかりと、そこの理由も読み取れるようになってる。
だか、彼の生き様たるや…骨太なのである。
人間ってのは、ここまで強く、優しくもなれるものなのかと感嘆する。
スパイという背景があるかもだけど、何カ国もの言語を操り、決して諸外国に劣る事なく、怯まず。また、不条理な蔑みを受ける事もなく、彼の半生にこそ「人に優劣などない」と雄弁に語っているようだった。
そうだ。
この時代の人達は敗戦という十字架を背負ってはいなかったのだ。卑屈になる理由がない。
「世界は一つ」
そして
自分もその世界の中で生きている1人なのだと、観ながらに思えた。
世界はどんな風に転がっていくのだろうか?
その流転していく世界を見つめ、参加していく為にも「言語の壁」などはとっとと越えておくべきだと思えた作品だった。
唐沢さんの、真摯な人物への向き合い方に、感服した。
決して担ぎ上げられる事なく、しっかりと作品の中に根をはり、立ってた。
そんな印象を受けた。
満足
史実に基づいているので起承転結が薄いけど、まぁノンフィクション映画らしくてそれも良いかなと思いました。実際にビザを発給し始めるシーンのインパクトがかなり薄い印象を受けましたが、とても面白かったです。
ペルソナノングラーダ
こういったわかりやすい媒体(映画)にしてもらうことで、様々な人が知ることができていいですね。
世界が知ってて日本人が知らないことは、まだまだありそう。
映画に関しては、残念ながらセットのお粗末さが冒頭から中盤まで気になった。もう少しなんとかならなかったかなと残念。
諸国民の中の正義の人
事実に基づいた物語。
本省の訓令に反してビザを発給したため、長らく日本では不遇をかこった杉原千畝。その杉原千畝の生涯を描いた作品。
杉原が、「好ましからざる人物(Persona non grata)」として当時のソ連政府から忌避されて在モスクワ日本大使館に赴任できなかったのは有名な話ですが、それは杉原の能力をソ連政府が恐れたからだとも、反革命的な白系ロシア人との親交があったからだとも言われています。また、映画でも描かれているように、カウナスに赴任してからも各国の諜報員とも交わり情報工作を行っていて、情報官として非常に優秀な人物であったのは間違いないと思いますが、映画で描かれたようなカーチェイスとか、発砲とか有ったんですかね?杉原の場合、外交官の身分を持っているので、情報工作を行っていたとしても、NOC(Non Official Cover)の工作員とは違って、相手側の妨害は有っても、中々極端な行動までは出にくいのでは無いかと思うんですが・・・。
そう言う、ちょっと劇画っぽいところはイマイチに感じましたが、実際にあった出来事を描いたにしては、上記の通り優秀な情報官であったこともあり、中々ドキドキするシーンもあります。亡命ポーランド人と、友情とも、打算とも付かない付き合いもありましたしね。
在カウナスの日本領事館の建物ですが、エンドロールの写真の建物と似ていました。本物で撮ったんですかね?いまは、記念館のような建物になっているみたいですが、どうなんでしょうか?
それに対して、物語終盤のブカレストの捕虜収容所でのシーンですが、建物がちょっとねぇ。当時の捕虜収容所の雰囲気を出そうとしたんでしょうけど、使われていない建物であることがアリアリ。もう少し、なんとかして欲しかったですね。
杉原千畝の名が知られるようになったのも、平成になってからの頃からですからねぇ。なんともねぇ。確かに、官僚、組織人としては、やってはならない事をやったわけですが、その結果をみれば、その行為は賞賛に値するのは確か。もっと外交にも活かせるはずだったのに、活かしていないどころか、杉原の存在自体を無かった事としていた日本国外務省のバカさ加減には怒りに近い感情を覚えました。
若干微妙な所もありますが、全般としては、良かったと思います。
とても勉強になった。
「杉原千畝」鑑賞しました。
観る前は全く興味はなかったのですが、主演の唐沢さんがテレビで出演されて、バンバン宣伝されていたので、どんな話かつい気になり、観に行きましたw
杉原千畝さんは全く知らなくて、どんな人物なのか?どんなことを成し遂げた人物なのか?この映画を観れば、一発で解ります。
〃人の世話になるな、人の世話をしろ、見返りを求めるな〃
杉原千畝の言葉には痛感させられました。
政府を背き、ユダヤ難民の為にビザを作り、たくさんの命を救った杉原千畝さん。
とても勉強になる映画でしたし、たくさんの方に観て欲しいですね。
あと、濱田岳がなかなかいい味出してました。(^^)
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