杉原千畝 スギハラチウネのレビュー・感想・評価
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どんな方かはだいたい知っていたので驚きはなかった。映画もどこか淡々...
どんな方かはだいたい知っていたので驚きはなかった。映画もどこか淡々としており、事実を知るという面にはよいが、深い感動とまではいかなかった。
奥さん、ほぼいらなかった(笑)外国人俳優さんの演技が良かった。
日本、日本人は、当時調子に乗りすぎていた
杉原千畝の美談、それはそれとして、こういう最前線の国際情勢を熟知し、
先見性を持つ優秀な外交官は、当時もいたと思う。
印象に残ったのは、ラスト近くの、杉原と、大島駐独大使の会話。
結局、日本は、国際情勢の現実を都合のいいように捉え、指導者層の
判断が甘かったと言わざるを得ない。
だが、そこには、煽るマスコミ、戦勝報道に熱狂する国民もいたことを忘れてはいけない。
私は戦争関連本を100冊以上は読んだと思うが、A級戦犯とされた人たちだけに
先の大戦の罪を被せてはいけないのだ。当時の政治家も世論は無視できなかった。
マスコミの報道のままに流され、大局を見なかった国民にも大きな責任はある。
数年前のコロナ騒動も、同様、煽るマスコミ、流される国民。
構図は変わっていないと、感じる。
マスコミには、大局と大義を、忘れないでほしいし、
我々国民は、自分の頭で考えることが必要だ。
BS日テレで放送すればよかったのに。
いち外交官として、数多くのユダヤ人の命を救った杉原千畝の伝記映画。
史実を扱っているとはいえ、映画である以上、フィクションが加わるのはやむを得ないこと。ただ、そのぶん、観る側に歴史の一場面に立ち会っているように感じさせるリアリティも欠かせない筈。
この映画、ヨーロッパでの会話が英語なのには、正直白けた。しかも外交官同士だけならまだしも、地元の子供まで。
ハリウッド映画の場合、会話が英語なのはドイツが舞台のナチスを扱う作品としては、よくある手法。監督が日系アメリカ人だからこういう表現になったのかも知れないが、邦画とはいえ、国際的に話題になる素材を扱っていながら、どこを向いてつくったのか考えてしまう。
作中に登場するユダヤ系商社家族の描かれ方も気になる部分。
主人公に出国を促されながら、資産の整理にとまどり、ナチスの犠牲になるユダヤ人資本家は、ヒトラーが喧伝した欲深いユダヤ民族の虚像そのまま。
ほかにも、ソ連兵やドイツ兵の描写がステレオタイプなど、指摘したい点は幾つもあるが、一番の問題は、杉原が日本政府や外務省から冷遇された戦後の時代を詳しく描かなかったこと。
国外からの指摘を受けても、今世紀に至るまで杉原の功績が国内で黙殺され続けた原因は、本国からの訓令に違反したことにある。
しかし、政府の方針を無視して大陸で歯止めの利かない暴走を続けた関東軍や、満州国維持の口実やユダヤ財閥の支援目当てで考案された「河豚計画」とは違い、訓令無視を敢行した杉原の目的が人命救助であったことは明らか。その彼の不遇を扱わずに「戦時中の日本には、こんな立派な人間もいました」でまとめてしまっては、現代のプロパガンダ映画と謗られてもやむを得ないと思う。
脚本をはじめ、本作が緻密さに欠けると感じる理由は、戦後70年の節目に公開を間に合わせるための拙速な製作にあるのだろうし、その背景に映画を「百年残る知識遺産」として扱う認識の欠如も感じてしまう。
題材が題材なだけに、どんな内容に作っても左右どちらか(もしくは双方)からの批判は想定内。せめて作品としての完成度にこだわって欲しかった。
この作品の感想を簡潔にまとめると、
「杉原千畝は評価できるが、映画は評価できない」
と言うほかない。
劇場公開ではなく、NHKBSのプレミアムシアターで初めて拝見したが、いきなり日本テレビのロゴが出てきたのにはびっくり。
だったら、日テレ系列で放送すればと思うが、最近の地上波は『金曜アニメ劇場』と化しているし、せめてBS日テレでなんとかならなかった?!
話の中心はなんなのか。
杉原千畝という人が,多くのユダヤ人を救ったという史実は有名だ。この映画を見て,それはごく一部の話で、この時代の外交官は,スパイと同じようなことをしていたのだと初めて知った。どこまで史実に忠実なのかはわからないが、もっと上にこの諜報活動がきちんと伝わり、生かされていたら違う結果もあったのではと思った。
そして,映画の中でこれを取り上げたために、ユダヤ人を救おうとする彼の心の動きや葛藤があまり描かれず、ちょっと感動が薄れてしまった気がした。
自分の身を犠牲にしてでも正義を貫く
唐沢寿明扮する外務省杉原千畝は一番ソ連に詳しく、海外ではセンポと名乗っていたようだ。満州で杉原千畝は関東軍の理不尽な行動に嫌気が指していたが、世界を変えたいと思っていた。千畝は領事代理としてリトアニア勤務を命ぜられた。
必死に語学を勉強して外交官になり海外に拠点を築く重要な任務を果たしたのは素晴らしい。しかしユダヤ人たちにはもう行く場所が無かった。千畝の元に大勢の人たちが押しかけた。そのプレッシャーは相当な物であろう。領事館が閉鎖されてもホテルでビザを発行した。自分の身を犠牲にしてでも正義を貫く。改めてこうして鑑賞して杉原千畝が偉人であると認識出来たが、杉原千畝の意識を組んだ美談だけでは済まされないだろう。
日本のシンドラー
2023年2月23日
映画 #杉原千畝 スギハラチウネ(2015年)鑑賞
第二次世界大戦下のリトアニアでユダヤ難民に対して独断でビザを発給し続け、最終的に6000人もの命を救ったことで“日本のシンドラー”とも称された杉原千畝の伝記映画
外交官と言っても、ナチス下で、しかも本国の意向に背くとはすごい勇気
第二次世界大戦中、リトアニアでユダヤ難民にヴィザを発行し多くの人々...
第二次世界大戦中、リトアニアでユダヤ難民にヴィザを発行し多くの人々の命を救った外交官 杉原千畝。
戦時中にも何とか多くの人々を助けたいという人たちがいたということに救われる。
ちょっとあっさりとしていて残念。題材が良いだけにもうちょっと心情に踏み込んだものが観たかったかも。
命懸けのことなのに見返りを求めない姿がかっこよすぎます。
小学生の頃から歴史が好きでユダヤのことは知っていたのですが、杉原さんのことを知ったのはこの映画と同時期でした。日本史の時間に鑑賞しました。
この頃の偉人って今では讃えられるけれど、この頃はむしろ悪い行いとされて罰せられることなのに自分のことなんて顧みず行動出来る姿がとてもかっこよかったです。
助けていただいた人が問い合わせてもそんな人はいないと言われた時、なぜ努力が報われないのかと悲しくなりました。
日本の誇りの人物。!
この人の事を映画化してくれた事だけでも感謝したいと思います。!
映画の内容を云々する事はさほど重要と思えない程、人として立派な方であり模範な人と思います。!
「日本のシンドラー」と言われているが個人的にはシンドラーより杉原さんのほうが立派に思える。!
それは当時な外務省の命令に違反して自分にも不利益な状況になる事を覚悟したうえでのビザの発行である。!
(日本の敗戦後は自らもその功績を語る事ことなく外務省からも冷ややかな目で見られても言い訳しないで静かに去っていく本当に謙虚な人だ。!)
日本にとって暗い時代にも関わらずユダヤの人を救った杉原さんのような誇れる人物いてくれた事は嬉しい限りです。!
今でこそ、ドラマや歴史番組で取り上げられ知られる様になりましたが30年前まではしっている人はほとんどいなかったと思います。!
知られるようになったのは日本からと言うよりユダヤの人から言い伝えたのでしょうか。?
また河野外務大臣か謝罪したのがきっかけと思いますが。
(今でも知らない人は結構います。)
映画作品があれば後世の人も見られますからね。!
杉原さんに助けられたユダヤの人がお礼を言うだけで何年もかけて探して再開を果たすシーンは涙が出てきました。
受けた恩を忘れず行動をとったユダヤの人にも感動しました。!
追伸
映画とは直接関係ない話であるが5年年位前にテレビで見た話では、杉原さんのふるさとにある記念館に多くのイスラエルの人が訪れると言う。!
ありがたい話である。!
今でもイスラエルの人達は戦乱に苦しんでいる(パレスチナの人を含めて)
複雑な問題と思うが早くこの地域に平和が訪れる事を願うばかりである。!
戦争、国家の罪に人として抵抗した人
命のビザを発行した、博愛主義の人というイメージしかありませんでしたが、この映画を観てよかった。
どのくらいの信憑性かは映画ですのでわかりませんが、戦後外務省を追われて、小さな商社にお勤めだったという事実。日本のシンドラーと言われたのは、戦後随分経ってからのこと。やはり誰かが、杉原千畝という現実に存在した人物の事実に光をあて、ひとつの生き様としてみんなに伝えたいと思ったから、ということは言えると思います。2000人以上にビザを発行し、現在その子孫たち4万人、とエンドロールに出てきます。
当局というか、体制はこういう人物を潰そうとする。命がけの人間らしい仕事や、本物のリーダーシップを持つ人は、なぜいつの時代も打ち捨てられるのか。わたしは杉原のような方がもっともっと何人も出てきて欲しいと思いました。潰されても潰されても。杉原は「信じる人」です。時々同じような心のDNAを持つ人同士が、感化され、good manとして期せずして覚醒する。その細い細いネットワークをどうにか繋いで、戦争というものに抵抗した。
戦時下ですから、一つの選択が、生死を五分五分で分けていく。恐ろしいです。無差別に殺されるやり口が出てきますが、まるでゲームのように、面白がって命を奪う。これが人間です。映画とわかっているのに、強い憤りを覚えました。何をどう言っても、究極の事態の時、その人の本性があらわれます。
真実が見えている人は、いつの時代にもいます。
しかし悲しいかな、見えているのに、そして最善を尽くすのに、最悪の方へ流れていくのを止められない。
それは体制という大義、ならぬ大悪に、みんなが盲目的に従っているからです。
傲慢。過信。アホです。そういう人が権力を手にしてしまう。
小日向さん演じる上司の閣下と杉原が、ジェントルに礼儀を守りつつ、激しく猛烈に意見をぶつけ合うシーン。
自分が人として、信じる道を持っているか。
本当に大事なこと、それを貫けるひとは、無名でもヒーローです。宝です。理解者の家族がいてまだ杉原は恵まれていた(協力してくれた外国人の方たちはみな家族を失っていました)。
そのあとまた杉原はとばされますが、むしろ本音が言えたいい時代かも。今の時代、こういう熱さはなくなった気がします。
戦争って本当に嫌だ。馬鹿馬鹿しい。強く強く、そう思いました。組織の命令以前に、人として、どうすべきか。たとえ杉原になれなくても、その何万分の一でもいいから思いと行動を見習おうと思います。
そう思えただけで、このストーリーを映画として遺す意味があると思いました。
杉原千畝を知らない人には有益な伝記映画
映画館では2015年12月6日地元のイオンシネマで鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
なぜ「チウネ」ではなく「センポ」と名乗ったのか
その方が外国人は発音しやすいからだろうか
杉原千畝やその時代を熟知している人たちには物足りないかもしれない
だが杉原千畝を知らない人にとっては是非観てほしい良作である
20世紀のいつ頃か忘れたがテレビで彼を扱ったドキュメンタリー番組が放送されそれで自分は杉原千畝という人物を知った
義務教育において必ず取り上げなければいけない偉人なのに日本の教育はどうなっている
紙幣の肖像画になってもいいくらいだ
合作映画ではない邦画だが監督は外国人
そのほかにも何人か外国人スタッフらしき人物がいる
主な舞台はリトアニアを中心にヨーロッパ
邦画でありながら大多数が英語
当然のことながら字幕が多い邦画である
脚本は可でもなく不可でもなく
TBSの日曜劇場など連ドラで掘り下げてじっくりと物語をすすめればだいぶ違ってくるだろうが映画だからある程度は仕方があるまい
役者さん達には特に不満はない
英会話ができない自分にとっては堪能なだけで唐沢寿明を尊敬してしまう
小雪に関しては批判も多いが正直全く気にならなかった
外交官の妻あるあるなんて知らないし違和感は特になかった
ビザが発給されたのは1940年でそれ以前の日本での服装にしても特に違和感はなかった
おそらく当時の日本人女性全てがモンペ姿だと思い込んでいるのかもしれないがそれはあきらかな偏見である
日本人の脚本家が長崎広島の原爆人体実験を正当化するようなことを書いたことは残念でならない
しかし多くの外国人の視点からすれば仕方がないことかもしれない
小日向文世が演じた大島浩の「独逸は無敵である」という台詞は某朝日新聞記者の「ポルポト政権にはアジア的優しさがある」に匹敵する妄言である
しかしそれは時が過ぎた今だからいえるのかもしれない
新型コロナでパニックなった自粛警察の書き込みの数々も令和の妄言として永遠に語り継がれることだろう
妄言ついでに書くが一説によると日本人は元々古代ユダヤ人であり今のユダヤ人はユダヤ教徒というだけで民族として本物のユダヤ人は日本人らしい
それを思えばパレスチナ問題などでユダヤ人に蟠りがある日本人も少しは親近感が湧くだろう
残念すぎた。
予告編の時点では、非常に期待していました。
ですから、公開初日に観に行ったわけです。
正直申し上げて、失望しました。
失敗した伝記映画に共通する問題点が、この映画にもありありと存在しています。
主人公はこのように行動した、と、業績を書き連ねているだけなのです。
私は知りたかった。なぜ杉原千畝がビザを書く気になったのか、という一点を。
しかし、その答えはありません。
周囲をかわいそうなユダヤ人に囲まれて……というのであれば、そういうかわいそうなシチュエーションで「ない」局面は、あの時代、むしろ希有なわけです。
当時、何千人もの日本人が同じような状況に囲まれていたはずなのですから。
なぜユダヤ人を、なぜ救うために、なぜ禁令に背いて、なぜ杉原ただ一人だけがビザを書いたのか。
この映画。
杉原氏の業績を顕彰したいのであれば、その目的は達しています。
しかし杉原氏の心。なぜ止むに止まれずに行動したのかを知りたい人には、まったく不向きです。
ドラマとして成立していないのです。
残念だなあ。
細部が知れたのが良かったが・・
今まで教科書でしか知らなかった杉原千畝さん。
多くのユダヤ人にビザ発給したことで知られるが、元々ソ連に居たとか、リトアニア大使のときに発給したピザだったとか、そのあとドイツやルーマニアに移って、最後は外務省を辞めた、等の細かい話は全く知らなかった。
そういった経緯含めて理解できたのは良かったし、それなりに楽しめる映画ではあったのだが、どうにも邦画独特の「感動させるテンプレート」が気に食わなかった。
どんな映画にも決まって使われる、感動させることを狙ったことがミエミエの音楽だったり、やたらと芝居がかったセリフだったり・・そんなセリフ絶対実際は言ってないだろうに。。
多少の演出は良いとは思うけど、やっぱ最近の邦画のこの何とも言えない嘘臭さってのが私は好きではない。もっと自然な普通の演技で良いし、音楽なんて無くても良いんだけどな・・。
その辺が無ければ、もっと高い得点でした。
面白くて勉強になった
高校の英語の教科書で出てきて、功績について軽く知っていたが信念と苦労についても知ることができて良かった。歴史的事実や背景について、誇張もあるのかもしれないが大国と日本との関係についても勉強になった。唐沢さんの演技や小日向さんの演技も好みだった。
彼の信念と行動力に深く感動しました!
外交官としての地位を奪われようとも、
人として正しいことをする!
第二次世界大戦時、ナチスに迫害された
ユダヤ人6000人の命を救った
杉原千畝の半生を描く。
彼は、世界を変える何かを起こしたい!
と常に考えていたという!
友人宅の布団の中で語るそのシーンが
とても印象的でした。
今の政治家も見て欲しいわ!
【第二次世界大戦下、リトアニア外交官”杉原千畝の勇気”に心打たれた作品】
外交官・杉原千畝といえば、「日本のシンドラー」としてユダヤ難民に日本通過ヴィザを、自らに危険が及ぶギリギリまで発給し続け、6000人の命を救った男として、巷間に名が知れた人物である。
今作は彼の人物(今作では唐沢寿明が、流石の演技で魅せる)が、勇気ある行為を行った背景及び、彼を支えた妻、幸子(小雪)の姿をチェリン・グラック監督がほぼ”ポーランド”で撮影した作品。
鑑賞中、ホンモノ感が漂っていたのは、主要な登場人物の半数がポーランド人だったこともロケ地も含めて大きかったのではないか、と思った作品。
<派手さはないが、ナチスドイツの蛮行から多くの命を救った男の姿を丁寧に描いている作品>
<2015年12月7日 劇場にて鑑賞>
薄っぺらい
杉原個人が日本政府の意に従わず命の査証を発行した!
という典型的ヒーローもの映画。
普通の思考力と多少の歴史認識があれば樋口季一郎の例を見るまでもなく我国の意向無くして成立しない話だと分かるが其れだと映画として成り立たない(笑
映画はドキュメンタリーであっても常に製作者の意図が入っていると思って観ないといけません。
全110件中、1~20件目を表示