「威風堂々」杉原千畝 スギハラチウネ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
威風堂々
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とても良い映画だった。
僕は、この人物を知らなかった。
海外の方が認知度が高いみたいで、彼の名を冠した道などもあるみたいだ。
彼の裁量によって救われた数々の命…その功績がなぜ日本では評価されなかったのか、その理由にも触れていて好感がもてた。
しっかりと、そこの理由も読み取れるようになってる。
だか、彼の生き様たるや…骨太なのである。
人間ってのは、ここまで強く、優しくもなれるものなのかと感嘆する。
スパイという背景があるかもだけど、何カ国もの言語を操り、決して諸外国に劣る事なく、怯まず。また、不条理な蔑みを受ける事もなく、彼の半生にこそ「人に優劣などない」と雄弁に語っているようだった。
そうだ。
この時代の人達は敗戦という十字架を背負ってはいなかったのだ。卑屈になる理由がない。
「世界は一つ」
そして
自分もその世界の中で生きている1人なのだと、観ながらに思えた。
世界はどんな風に転がっていくのだろうか?
その流転していく世界を見つめ、参加していく為にも「言語の壁」などはとっとと越えておくべきだと思えた作品だった。
唐沢さんの、真摯な人物への向き合い方に、感服した。
決して担ぎ上げられる事なく、しっかりと作品の中に根をはり、立ってた。
そんな印象を受けた。
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