「変われる所から変わりたい」レインツリーの国 くりさんの映画レビュー(感想・評価)
変われる所から変わりたい
本から繋がる単調な恋愛映画
なのかなと思って見始めました。
まぁ本が出会いとなる物語は
好きなので、それだけでも
満足だったんですが、
二人がお互いに信頼しあっていく
過程が丁寧に描かれていて好感が
持てました。
というか、
本当に自分が感じたことを表現して、
はじめは反発や空気が凍りながらも、
その事が、発言した人の信頼に
つながっていく。
そんな当たり前のシーンが
なにか心に感じる事があって
みいってしまいました。
周りにまだ沢山仲間がいた
以前には当然だった習慣でした。
社会にでていつしか空気を読んで
振る舞う事で、世間の正解のような
受け答えしか出来なくなっている
自分が寂しくなりました。
当然の事ですが、周りは関係なく
自分を一番に思ってくれて
いい方向に変えてくれる付合いから
初めて、恋愛や友情が生まれるんだな
と思い出します。
メールのやり取りで、
心配な事、不安な事を忘れて
心から笑えることが幸せと思う…と
彼女が書いてましたが
そういうお互いの価値観を語り合う
時間が一番貴重なんだと思います。
変われる所から変わりたいと
髪を切ったひとみの表情がなんとも
いえなくて、本当に恋愛しているようなはにかみには、
背中がむずむすしました。
作風としては
二人の感情の繋りを、糸で表現する
言葉選びや、家族のかけがえのない生活を 刻んだ時間として覚えていると表現する台詞がとても詩的でいいです。
個人的には、信が実家の美容室に
ひとみを連れて行くときに、
彼女の心を勇気づけるために、黙って
彼女の手をつないで連れて行く
シーンが好きです。
最近心に隙間があるなぁと思う人に。
おすすめ。
くり様
確か、駆け込みで観に行ったら満席でした。
単なる恋愛映画ではありませんね。
くり様が言うように、前向きに変わることの大切さを
伝えたいのかもしれませんね。
自分を守ろうとするあまり、年々、意固地になってきた気がします。
この玉森くん、なかなか好感もてました。