ヴィンセントが教えてくれたことのレビュー・感想・評価
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ハートウォーミングで、ちょっと切ないコメディ作品
酒飲みでギャンブラーなダメおやじと、隣に引っ越してきた気弱な少年との友情を描いた作品。2014年にアメリカで公開された時は、僅か4館での公開だったが、徐々に観客の共感を得て最終的には2500館での公開まで至ったと言う。
ビル・マーレイのダメおやじぶりがサイコー!『私が愛した大統領(Hyde Park on Hudson)』では、アメリカ犬生史上唯一4選を果たしているフランクリン・デラノ・ルーズベルトを演じていますが、それとはひと味も、ふた味も異なる演技。見事です。
って言うか、ナオミ・ワッツがロシア系の女性を演じていますが、そのロシア風な英語が見事。まぁ、英語の苦手な日本人の耳での聞き取りの限りではありますが(苦笑)。
物語上の設定では、オリバーは(eiga.comによれば)12歳と言う事のようです。画面から見ると、日本の同じ12歳と較べて、ちょっと幼すぎる様な気がするのですがどうでしょうか?アメリカでは、13歳未満位までは一人で出歩くことが出来ないとか、日本よりも厳格に子どもを扱っているのはよく聞く話。そう言う背景のある国なので、オリバーの面倒を見るためにヴィンセントが必要だったという事ですよね。これが日本だったら、「もう大きいんだから、大丈夫でしょ!」とか言われていわゆる鍵っ子になるわけですが。どちらが良いというわけではないですが、日本とアメリカの違いですね。って言うか、10歳は超えているのに“ベビー”シッターと言うのか。
2015年の第72回ゴールデングローブ賞の最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル部門)及び最優秀主演男優賞(ビル・マーレイ)(コメディ/ミュージカル部門)ノミネート。
4館->2500館に上映館数が伸びたのはよくわかります。心が温かくなりました。
自分は好みでした。
すっきりさっぱり長くもなく短くもなく、くどくどしつこくなく、あっさり淡白でもなく。
最後はホロリ(/ _ ; )
他人のレビューなど参考にせず、自分の感性を信じて映画を観ようと思わされた作品だった。
ビル・マーレイ健在
『ヴィンセントが教えてくれたこと』を鑑賞。
ゴーストバスターズのビル・マーレイ主演の不良ジジイと少年の交流を描くハートフルコメディ。
酒とギャンブルに明け暮れる嫌われ者のヴィンセント(ビル・マーレイ)は隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから息子オリバーのシッターを依頼され、嫌々引き受ける事となる。転校先でイジメられるオリバーに喧嘩の仕方を教えたり、競馬場に連れていき賭け方を教えたりととんでもないシッターであるが、行動を共にするうち、最初は反発し合う2人に徐々に絆が生まれていく。
さて、物語は良くあるストーリーである。
久しぶりにビル・マーレイを観たくて劇場に向かったのであるが、全く変わっていないビルがそこにいた。
ロクデナシなのだがユーモアがあり、憎めないキャラクター。紛れもなくビルである。
しかし、ヴィンセントが少々ロクデナシ過ぎるのではないか。日常の非常識極まりない行動や言動など、何一つ救いがない。オリバーとの触れ合いの中で改心していくくだりもわかりにくい。逆にオリバーの成長は実にわかりやすく、物語があのエンディングを迎えられるのは全てオリバーのおかげではないかと感じてしまう。
オリバーが語る「ヴィンセントが教えてくれたこと」
実に感動的なシーンとなっている。
しかし大人目線で見てしまうと、それくらいでは今までの行動は帳消しにはなりませんよと言いたくなってしまうのだ。単に私がひねくれているのかも知れないが。
とは言え、ビル・マーレイの活躍が観られて満足。
今後もますます活躍してもらいたい。
ヴィンセントに笑いと涙
ビル・マーレイ演じるヴィンセントの自堕落振りに呆れるも、最後には少し応援したくなる気にさせる映画です。ストリッパー役演じるナオミ・ワッツとの掛け合いも面白い。しかしストーリー展開は?
ヴィンセントが教えられたことに男泣き
『ロスト・イン・トランスレーション』あたりから頗(すこぶ)るいい俳優になってきたビル・マーレイの新作『ヴィンセントが教えてくれたこと』。
老人と若者(この映画では子ども)の関係を描いた映画といえばクリント・イーストウッドの『グラン・トリノ』が思い出されるところだけれど、この映画ではポスターのデザインからもアラン・アーキンが印象的な『リトル・ミス・サンシャイン』を髣髴とさせます。
この映画、前半は、老人が子どもにオトナの世界を手ほどきするハナシなのだけれど、途中から映画の趣旨は180度転換します。
偏屈で身勝手なヴィンセントには、毎週訪れるところがある。
それは、介護施設。
そこには、認知症を患ったひとりの女性がおり、ヴィンセントは医師のふりをして訪ねている。
おいおい、彼女がヴィンセントの妻だとわかってくる。
そして、ヴィンセントの若い頃も窺い知れる。
彼はヴェトナム戦争の帰還兵。
アメリカが「正当を主張」して行った戦争に、「疑いもなく」参加し、その中で上官の命を助けた。
その後、現在に至るまで、どのような暮らしをしてきたかは、この映画では描かれないが、そこそこ事業でも成功したことと、いつくかのトラウマがあることは短い台詞の中から察することができる。
つまり、ヴィンセントは、いわゆるアメリカでフツーの、等身大の、ほかのみんなと変わらない、老人なのだ。
しかし、アメリカという国は老人には優しくない。
そういう環境で、世を拗ね、スポイルされて、偏屈で身勝手になってしまった。
ほんとうに、どこにでもいる老人なのだ。
それがわかってくると、180度転換する映画に心を打たれます。
原題は「St. VINCENT」(聖人ヴィンセント)。
ほら、あんなに世を拗ね、偏屈で、身勝手だと思われていた老人だって、とてもいいひとじゃないか、とオリバーが気づいて、ヴィンセントを救ってあげる。
そんな映画になるのです。
いやぁ、クライマックスでは男泣きしました。
身勝手だ、偏屈だ、って、それは男の鎧なのよ。
男だって救ってほしい、救われるとありがたい。
そんな、男にやさしい映画なのです。
エンディングのタイトルバック、ボブ・ディランの『Shelter From The Storm(嵐からの隠れ場所)』の歌詞「嵐のときにはシェルターに隠れなさい」が、これまた心に沁みました。
味わいとしては、身勝手な父親が理解できなかった息子の気持ちを理解して救われる『君が生きた証』や、銀行屋として窮屈な生き方をした父親を娘が救う『ウォルト・ディズニーの約束』に近いものがあります。
クソったれのお話
キレイにまとめあげられ、涙することでしょう。しかし、あくまでどうしようもない野郎の話であることは間違いありません。
現代アメリカの一面を切り取った映画であることは間違いないと思います。これが真実を表現しているかどうかは論じるべき映画ではないかもしれませんが、こうやっていろいろな問題を抱えながら幸せを掴んでいくんだろうなぁと認識できたような気になっています。
そもそもこの映画はコメディー映画であるわけで、社会的要素とは切り離して見るべきものかもしれません。しかし扱われている背景が現代社会をリアルに反映しているが故に、多少なりとも現代アメリカなるものを想起してしまいます。
ストーリーや展開はかなり面白いと思います。長さや時間という概念を忘れながら、終幕を迎えることができたことが、何よりの証拠だと思っています。特に脚本が優れていたのではないかと思いました。ヒアリング能力が完璧ではない自分が言うのも憚れますが...英語が完璧であったらなぁとこれほどまでに思った映画はなかったように思います。英語が堪能な方は、ぜひ試してほしい作品です。
It is what it is.
A lady of the night
聞き取れた英語で印象的だったフレーズです。つまり、そういった映画だということです。
そしてラストの曲はじんわり一緒に歌いました。
誰だって1人じゃない。人の温かさを知る、爽やかな感動作。
【賛否両論チェック】
賛:他人からは理解されないヴィンセントの良い一面を、オリヴァーがちゃんと知って、成長していく様子が印象的。コミカルでありつつも、感動を誘う。
否:主人公の人柄は、言わずものがな好みが分かれるところで、感動出来るかは人によって大きく異なりそう。
原題は「セント・ヴィンセント」ですが、その理由は物語が後半へ進むにつれて実感することが出来ます。一見すると、性格はひねくれていて、自分のことしか考えていないように見えるヴィンセント。しかし実はそんな彼にも、かけがえのない大切な人がいたり、思いもよらない優しい一面があったりします。そんな彼の本当の姿が、純粋な少年の心にちゃんと伝わっているのがステキです。ヴィンセントとの出逢いがきっかけとなって、オリヴァーの人間性が着実に変わっていく様子に、胸が熱くなります。
決して褒められた生き方ではなくても、時として誰かを助けたり、誰かにとって救いになったり出来る。そんな生き様をヴィンセントが体現しています。
「こんな大人になりたい!!」
思わずそう感じてしまいます(笑)。
クスッと笑ってホロリと泣けるヒューマンドラマです。是非劇場でご覧下さい。
はしばしが大雑把ではあるけれど…。
シングルマザー、転校、いじめ、金無し、隣の破天荒オヤジ、夜の女、それぞれストーリーに絡んでくるけどどれも大雑把な進行とまとめ方。
深追いせず、考えさせず、悩ませず。
その分お話が単調だけど全体的には上手くくどくなく仕上がってた。見終わった後にほっこり幸せ気分になれること請け合い。
わき役陣も何気に豪華です。
特に、ナオミワッツ。後半までどの人だかわからなかった。
よくある話、でも丹精かつ端正
悪たれジジイが孤独なガキと魂の交流をやるハートフルムービーなんて昔からいくらでもあって、そんなものを今更、しかもどうみても「悪たれ」感ゼロの弱々しいビル・マーレイに任せるなんて投げっぱなしも甚だしいな、と思ってたらこれが意外に観られる出来。
脚本の道具立てははっきり言って陳腐だ。
離婚してたのシングルマザー、雑な転校生いじめ、「実はさびしい」いじめっこの真実、実はやさしい一面もあるクソジジイ、学校の宿題に絡めて盛り上がるクライマックス……いずれもどこかで見たような展開や描写ばかりで、しかも先行作と異なるアプローチや掘り下げが行われているとは言い難い。
それでもエンドロール後、お涙を頂戴どころか押し付けられて辟易するのでなく、すなおに「良いものを観たな」という晴れやかな気分で劇場を出られたのは、劇中のワンショットワンショットに微塵も手抜きがなかったからだろう。
全体として、なめらかなのだ。
新人監督が陥りがちな気取ったフォトジェニックをぎりぎりで抑えた、つなぎの演出はするりと眼孔を通る。おかけで散見されるMV的な演出も浮かずにピースとしてきっかりハマっている。
一方ビル・マーレイもなめらかさに徹している。イーストウッドやジャック・ニコルソンみたいな近所にいたら確実にお近づきになりたくないクラスの偏屈さでもなく、かといっていつもの哀し良い人マーレイさんでもない、ちょうどいい塩梅の「近所のおっさん」に収まっている。
競馬で大負けするシーンは象徴的で、破滅することがわかっててやっているような、でもその自覚は定かでないような、そういう微妙なバランスが取れている。
主張しなさ加減でいえば、ロシア人娼婦役のナオミ・ワッツもわきまえまくっている。元スーパーモデルがそんな役づくりで逆にいいのか、ってくらい堂に入った場末の娼婦っぷりだ。
まあ、その他ピュアなガキを含めた脇役陣も軒並みちょうどいいなめらかさ加減。唯一、テレンス・ハワードが不調和だった気もするけれど、彼やキューバ・グッディング・ジュニアクラスの黒人俳優のキャスティングの難しさはこの映画にかぎった話ではないし。
まあまあ、そんなちゅうくらいの心地よさに満たされた、ハートフル映画です。
ポスターや予告から期待できる程度の胸キュンは確実に保証してくれます。
最悪のリメイク映画
when was the last time I saw ビル・マーレイ in a good movie?
2005 ブロークン・フラワーズ
アバウト・ア・ボーイのリメイク映画
最悪のリメイク映画
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