先生と迷い猫のレビュー・感想・評価
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生きるとは
最初はイッセー尾形さんの演技がもういいやってくらい鼻についてたが、だんだんと馴染んでいく。
いろんなところで関わりをもったノラ猫に人間は人とのつながりを感じそして救われている。
人は一人では生きられない。
一人は寂しい。
そのことにネコが気づかせてくれる。
この映画に登場するキャラクターがまた秀逸だ。
岸本加世子さんの笑顔に救われる思いがする。
そしてこの映画に登場する少年も象徴的だ。
カッターナイフで木を切りつけ、そして子どもの残酷さをその体から発散させている。
年を取り先がない老人に対して、少年の残酷な生を現しているようにも感じられる。
そしてラストはまた象徴的だ。
ここまで頑なな先生って居るのか?
たしかに昭和の先生だとは思う。
でも、あんなに町の人と反りが合わないものか?
転勤みたいに田舎の学校で校長になったなら解らなくもないが、地元で暮らしてる元校長があんなに歪な関係しか作れないものか?
イッセー尾形の演技がオーバーな感じがして仕方ないが妻を失い、三毛猫を閉め出した後、居なくなった寂しさを実感するのは誰しもが共感出来る。
猫を通して、不器用な元校長と町の人の交流がじんわりと伝わるが、それ以上にあの小学生の心の闇が虚しい。
変わっていく子どもたちにのめり込んだと笑顔だった元校長はあの少年をどう捉えただろう?
失った事に残った者は折り合いをつけて行く…。この台詞が妙に頭に残った。
日本人の心にある一つの世界。
日本人だからこそ、できた日本人らしい映画です。
ほっこり、ほのぼの系です。
堅物な先生のお茶目な性格は、イッセー尾形さんにぴったりでした。(生徒へ贈った色紙の言葉「愛感同一」意味は、I can do itでおかしさを誘います)
この映画の話しのポイントは、猫を通して人々が人生に喜びを発見すること。
先生も、やっと人生に喜びを発見することができたようです。
それに気がついた時、人生を本当に卒業できたようです?
ほのぼのだと思ってた
あらすじで頑固な人との関わりが下手くそなおじさん="元”校長先生が亡き妻の可愛がってた猫に振り回されるほのぼのハートフルストーリーだと思っていました。
良い意味で形の違う心温まるそして、そこはかとなく物悲しい小説を読んでいくようなお話でした。
多くを語らないし言葉も足りない頑固な校長先生の猫を通してほぐれて行く”頑固"さ。
いやこれは不器用さでもあるのかなと。
愛されていた愛くるしいノラ猫は色々な人々の"生活”を暖めていました。
私は今年の春、幼少時代から23年程連れ添った愛猫を見送って居たのもあり、色々自分自身にリンクしてしまい。
皆や校長先生が、ノラ猫を探す姿、思い出を呼び起こす場面など所々涙がでて居ました。
それぞれの個性豊かな人物達の生活もまた色々と考えさせてくれるのや。
もしかしたらと思わせる幾つかの場面。
校長先生の表情や仕草など心中考えさせられます。
凄く深く深く潜って行ける素晴らしい作品だと思います。
ラストまでじっくりじんわり耳をすまして見て欲しい映画です。
猫もイッセー尾形も可愛い!
イッセー尾形さんの演技が良いです!風変わりな校長先生を上手く演じてたなぁと思いました!あと猫も可愛いです!そんなにドラマチックな展開はありませんが、日常の中の人間ドラマといった感じで登場人物に親近感がわきました!
猫を通して人のつながりを描く
見ていて眠くなる作品でした。
特に大きなドラマや変化はなく野良猫を愛する人々の日常を描いた作品。
日常を描いた作品にしては主人公のイッセー尾形の演技がいかにも演技という感じで好きになれなかった。
猫が出てくるのも前半ばかりで後半は探してばかりでほぼ出てこない。
何というか文学的っぽい作品で退屈だった。
好きではない
イッセー尾形の「芝居がかった芝居」が、かなり鼻につく。
映画の主題を強調しようとするあまりのことなのだろうが、この芝居にはかなりげんなりする。
他の役者がそれなりの芝居をしていただけに、「イッセー尾形」を抑え気味にしなければ、妙に浮いた場面だけが、印象に残ってしまう。
他の登場人物の人間模様がそれなりのものであったことから考えても、この点だけは残念だった。
ほのぼの
テーマにもあるように「大切なもの」について考えさせられました。
淡々としているので、退屈に感じられてしまう人もいるかもしれません。
主演のイッセー尾形さんは、合間合間にくすっとさせられるようなところがあり面白かったです。
染谷さん、岸本さん等の他俳優陣の少しユーモラスな演技も良ポイントでした。
ラストは観る人によって答えが決まると思いますが、私は少しもやっと。
カッターの少年ももう少し説明が欲しかったです。
主役は人。猫が繋いだ人々の優しさ。
【賛否両論チェック】
賛:偏屈で頑固者だった主人公が、猫探しを通して、少しずつ人との絆を再構築していく様子に、心温められる。案外豪華なキャストにも驚かされる。
否:展開は極めて静かに進むので、感情移入出来ないと眠くなりそう。終わり方も結構唐突で、賛否両論があるか。
それまでろくに他人と関わることもせず、ただただふんぞり返っているだけだった元校長先生が、“亡き妻の愛猫の失踪”という事態に面食らい、自然と猫探しを始めるまでの過程が、ぎこちなくも微笑ましく描かれていきます。そして、そんな猫探しがきっかけとなり、それまで疎遠だった街の人々とも、叱られながらも少しずつ関係を築いていく様子も、なんだかとても温かいです。
その反面、展開はかなり淡々としているので、よほど猫が好きな方や、物語に感情移入出来る方でないと、かなり退屈してしまうと思います。
どちらかというと、ゆったりと落ち着いた雰囲気の中で、自分の半生や大切なものを見つめ直したい時に、オススメな作品です。
テーマはネコではない
ネコをほのぼのと眺めるのも良いかと期待せず見ました。最初からネコの大写しで思ったとおり、イッセー尾形は予想より自然な演技、と見ている内に、地域ネコは道具に過ぎず、もっと大きなテーマを描いていることに気がつきました。
シンプルだが深いかも。ものや心の喪失感。
あの迷い猫は、各登場人物のひとつの日常の象徴的存在かな。普段は何気ないものでも、大切なこと、ものは、けっこう多いかもしれない。
その迷い猫がいなくなって、物語が動く。
あの校長先生は、亡き妻を思い出すから、妻が可愛がっていたとはいえ、家に入ってくるその猫を追っ払ってしまうのだが、愛する妻を亡くしての影響なのか、妻に対してだけではなく、愛しみ、寂しさ、悲しみといった、なんか人間が持つ感情の一部まで忘れてしまった印象を持った。
今思うと、バターの変化が理由で不味いと指摘するぐらいの常連でもある冒頭のパン屋でも店を畳むと聞いても、表情が動かない。
もともと変わり者らしい。
もちろん、普通の日常会話は、何も特に問題ないのだけれども。
イッセー尾形がうまく演じているから、仕草や間が可笑しかったりしているが。
生ある限り、いつかは、死ぬ。だが、それまで当然生き続けていく。メソメソばかりしていられないが・・・・、
最後、迷い猫捜索に疲れはてて、家の玄関で、座り込みながら、亡き妻との懐かしい会話の回送シーンが流れたので、少しは失ってしまった感情が取り戻せたのかなと思いながら、劇場を後にした。
文学的な映画。余韻が心地よい。
前半は、三毛猫ドロップのイメージビデオのような愛らしい姿にキュンキュンして、
後半はイッセー尾形さんの名人芸にしびれます。
毎日訪れる三毛猫を邪険にする気難しい元校長の心の変化を全身で表現しています。
イッセーさんがなんとも滑稽に演じています。昔のコメデイ映画みたい。
途中でこの元校長先生がなぜこんなにも、この猫を邪険にするのか分かると、
誰もが、この元校長を応援したくなるのではないでしょうか?
普通の小さな町の普通の人々の普通の日常を描いた映画ですが、
芸達者な役者たちと素晴らしい主演女優(三毛猫)のおかげでなんとも
価値のある時間を過ごせます。
愛らしく気まぐれな小さな生き物が多くの人を振り回し、幸せを運んでいます。
煙たがれる男をイッセーさんが好演。
また、染谷くんがいい。たいへんな魅力を持った若手で、将来が楽しみです。
映画の終わり方も気に入りました。小さな鈴の音が聞こえます。
聞き逃さないで。
大笑いはしませんが、クスクス笑う場面は数え切れません。
追い付かず追い越さず
邦画が好きな人達が集まって作ったようないとおしい作品。愛にも責任が伴う辺りもキチンとしていて、ほんわかムードの中に色んなピリリがまぶされていて、じんわりと腹の底の方に落ちてゆきました。
イッセー尾形ワールド
良くも悪くも俳優や監督が誰だからと書くのは好きではないけど、イッセー尾形の舞台に+αで他の人が相槌を入れている、イッセー尾形ありきの作品という感じ。
少し長かったけど、和かな空気感に何度かうるっと来た。
恐らく泣くようなシーンではないのだろうけど何とも言えない暖かさにやられた。
ラストは少しボヤかしているのが残念だけど、余韻が残るという意味では良かったのかな。
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