劇場公開日 2016年4月23日

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「ディズニーの夢は、とうとう現実に向けられた!」ズートピア Cディレクターシネオの最新映画レビューさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ディズニーの夢は、とうとう現実に向けられた!

2016年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

幸せ

子供たちに夢を与え続け、

1966年に65歳で他界したウォルト・ディズニー。

そんな彼が黒人や女性を差別していたというのは、

有名な話ですね。

全盛期のお姫様は全て白人で、

黒人やアジアのお姫様が登場したのって

近年になってから。

ウォルトの時代は黒人差別が

当たり前だったという見方もあるけど、

ディズニーにとっては

痛いレッテルだったのでは。

そんなディズニーの悪い歴史を

払拭するかのようなこの作品は、

ディズニー史上最高の興行成績で世界中の人に観られ、

歴史に残る名作になりました。

フェイクな夢を作り続けてきたディズニーが、

新たな1歩を踏みだした記念すべき意欲作です。

この映画では卑劣な現実社会が描かれ、

嘘がないのです。

世の中は差別に溢れていて、

強いものが得をし、

人は利益のためなら騙したり嘘をつき、

容姿の違いを笑い、宗教の違いを否定し、

パワハラやいじめが横行している。

それを様々な動物が共存する国という舞台装置で、

エンターテインメントに仕上げています。

(そこがスゴイ!)

そして人間と違うのは、

差異を受け入れて、お互い認めながら生活していること。

違ってたっていい、みんなで幸せに生きていければ。

まさにジョンレノンのような、

大きなメッセージがちりばめられています(笑)

けど、小さなお子さんでも十分楽しめます。

そんな人間社会の深い問題も、

やさしいオブラートで包まれているから。

ウサギの警官が様々な壁にも勇敢に立ち向かう、

テンポのいい爽快ストーリー。

愛らしいキャラクターたちが大活躍して、

ギャグも楽しい。

何より動物は便利で、

その習性やイメージもできているから、わかりやすいですね。

けど、悪いことすると相手は嫌な気持ちになる

くらいは伝わるからとても良いなぁ。

さすがなのは、キャラクターのクオリティ!

性格や表情のツメがハンパない。

スタジオのクリエイターが、

楽しみながら作っているのが

伝わってきました。

上っ面な勇気をもらえる映画はたくさんあるけど、

さらに踏み込んだディズニーは、やっぱりすごい。

世界中のオトナが見るべき、見なきゃいけない、

初めてのアニメでしょう。

こんな時代だからこその、

ホンモノをつくる。

これが「ディズニープライド」

だと思いました。

そしてディズニーの夢は、

とうとう現実に向けられたのです!

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