「院長と一緒にマイケルに翻弄されました。」エレファント・ソング だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
院長と一緒にマイケルに翻弄されました。
よくいく映画館で上映予定としながら、なかなか上映日が決まらなかったエレファントソング。ついに見られました。
水曜日に行ったので、会員以外も安いのでそこそこの入り。ひとえにグザヴィエ見たさよねーという感じ。私ももちろん演者グザヴィエが見たかったのです。
※以下ネタバレしてますので、ご注意を。
サスペンスチックに展開してゆくのですが、状況の整理がなかなかに集中力がいります。
構成としては、クリスマス休暇開けに、理事長が、院長と看護師長から事情を聞き出していて、休暇前の事故がなんだったのかを院長と看護師長が語るというものです。
クリスマス休暇前のこと、失踪したとされる先生の行方を、現場に疎い院長が何かを知っているらしい患者マイケルから聞き出そうとして面談をします。院長は看護師長の元夫で、看護師長との間にもうけた娘を事故で亡くしています。院長には後妻がおり、姪だというダウン症の少女を可愛がっています。後妻はこの姪を歓迎していない様子です。
院長はマイケルの口車に乗せられて、契約とやらに縛られながら話を進める羽目になります。なので、マイケルのカルテを読めていません。
最終的には死を望んでいたマイケルがアレルギーのあるピーナツチョコを食べて自殺するというオチです。
マイケルは失踪したとされる先生がすきだったし、失踪したとされる先生もマイケルを愛していましたが、それは精神的な愛であり、肉体を伴わないのでした。
マイケルは先生に触れることも含めた愛を望んでいたので絶望したのでしょうか。
先生は失踪しておらず、姉が倒れたので病院に行きます!というメモを残していたのですが、そのメモをマイケルが、隠していたのです。
時々子供の頃のマイケルの回想も入ってきます。母は(キューバの人で良いのかしら?)高名なオペラ歌手でしたが、自殺しました。父は一度しか会ったことがなくて、アフリカに住む人でした。父がサバンナで象を撃ち(密猟?)、象の死と母の死がマイケルの精神を蝕んだため5年も精神病院に入院したということなんでしょうな。
上手くまとめられないのが、悲しいですが、本当のことを言ってるかどうか信用できないけど魅力的なマイケルに院長と一緒に翻弄されたという感じです。
まさか自殺幇助されられるとは!でした。
エレファントソングのあとに、鏡という10分くらいの短編が上映されました。
10歳かそこらの、グザヴィエが避暑地で出会った美貌の青年にドッキドキして、性に目覚めてゆく日々が切り取られたような作品でした。
若いグザヴィエですが、表情が今とそう変わらないのが驚きです。