「ピカレスク。」ナイトクローラー mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
ピカレスク。
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日本にもあるのだろうか。フリーで犯罪や事故現場に赴いてカメラにセンセーショナルな映像を収めて、TV局に売るというような職業が。
日本では小さなケーブルテレビ局のようなところがニュースを扱うことがないように思うので、ナイトクローラーはやっていけないのでは。
主人公のルイス(ジェイク・ギレンホール)はふとしたことからナイトクローラーの存在を知り、初めは見よう見まねでやってみるが、当然簡単ではない。だが、才能があったのか、TV局のディレクター ニーナ(レネ・ルッソ)の目にとまり、頭角を表すようになる。
ルイスは他者に対して声を荒げるようなことがない。ニーナとの交渉にあたるときも、アシスタントのリック(リズ・アーメッド)を諭すときも。
より衝撃的な映像を撮るために、現場に手を加えたり、商売敵の車を細工して事故を起こさせたり。
銃撃事件からあとは、しめつけられるような感覚で物語を追っていた。こんなヤツは破滅するしかない。
ニーナは失脚する風だし、ルイスに逆らったリックは死ぬはめになる。だがルイスは。
ダン・ギルロイは「フィクサー」の監督トニー・ギルロイの弟で、兄弟ともに骨太な作品を手がけたことになる。
また、レネ・ルッソはダンの妻である。
ジェイク・ギレンホールをはじめとする役者陣も監督の要求にこたえて好演熱演であった。
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