バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のレビュー・感想・評価
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無。
パラノイアもののトレンド
役者の苦悩
ありふれた批評
かつてヒーローを演じ有名人となったが、落ちぶれてしまった役者が演劇に再起をかける。トラブルや幻覚もあり、次第に追い詰められていく…
主人公は実際、かつてバットマンを演じた役者さん。
全編1カットのような長回しが見所の1つ。
散々言われてるけど長回しには舌を巻いた。リアルと幻覚(?)が続いているため、観客は良い意味で混乱させられる。
ただ若干やり過ぎじゃないか、とも感じた。逆にテンポ悪くなってないか?
映像はとても良いけど、ストーリー的にはどうかなぁ…映画には何かしらのメッセージというか、得るものが欲しいのだけれど、この映画から明確なそれを感じる事が出来なかった。あるいは、メッセージか多すぎて良くわからんかった。
芸術家と批評家とか、現映画界へのアンチテーゼとか、情報社会とか…
関係者には受けるのかも。映画を単なる娯楽として見てる自分みたいな人間には不向きと思う。
まさに、ドカドカ爆発するアクションを求めてる観客には。
さてさて、ありふれた言葉を並べた批評でした。
直接この映画には関係無いけれど、創り出す側の方を尊敬します。
一般受けはしない作品
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』を鑑賞。
アカデミー賞最多4部門受賞の話題作がいよいよ公開。
20年前、世界中のスーパーヒーロー「バードマン」役を演じたリーガン(マイケル・キートン)は、自身の再起をかけて、ブロードウェイの舞台に立とうとしていた。
公開前から賛否両論と言われてきた今作。
映画作品としては興味深い仕掛けがある。
例えば手持ちカメラなどを駆使して撮影された長回しのワンカットなどは前評判通り素晴らしい。
CGとままた違った映像体験を得ることができる。
ただ、面白いかと聞かれたらノーと答えてしまう。
撮影技法や映像技術などと言うものはあくまで枝葉であり、最も大切なのは脚本と演出(間)である。
俳優陣の演技力などは文句のつけようがないほど素晴らしいのだが、いかんせん全体的に混沌としすぎている。
不思議な世界観の中でフワフワと漂っているような感覚が終盤まで続く。脚本が悪いのか主人公含め登場人物達が何を考えているのか、何をしたいのかが実に分かりにくい。
そんな調子であるから行動原理も理解できず、最後まで変人たちの集まりにしか見えない。
アカデミー賞というのは決して一般向けの作品が受賞するわけではない事は過去の歴史からも理解しているのだが、それでも何故が期待してしまうものである。
今作も明らかに一般受けしない作品であり、自分が映画マニアではなくただの映画ファンだと言う事に改めて気付ける作品でもあった。
これどう撮ったらこうなるんだよ!!!どんだけカメラ引っ張って回った...
これどう撮ったらこうなるんだよ!!!どんだけカメラ引っ張って回ったんだよ!!!って映画館にいる誰もがそう思ったと思う(あ、僕が撮影技術に関して無知なだけかも)。まるで僕がブロードウェイの舞台裏をキートンと一緒に歩いて(あるいは走って、壊して)いるかのような臨場感。いや違う、臨場感というと迫力を伴ってその場にいるかのような響きだがそうではない。どちらかというと時折キートンと見ている自分が視覚的にオーバーラップするかのような、そんな風である。
言葉足らずの無知な僕があまり技術的なことを振り返っても徒労におわりそうだが、本当にすごかった。パンフで調べると撮影監督はゼログラビティでおなじみ光の魔術師ことエマニュエルルベツキだという。たしかに昼と夜で変わるビルの見え方が鮮やかで、たぶんああいうのもワンカットに見せるためのトリックなのだろう。
ブラックスワンじゃないけれどあの舞台での演技の生々しさったら。それが映画とは違う醍醐味なのだろうけれど、舞台芸術が全部あんな風だったら心臓がもたない。あれで頭吹き飛んでたらただの元スターの名声妄執悲劇だけれど、鼻というのが最高だった。いうまでもなく最後のストーンも。
あと初めて渋谷シネマライズで映画を見たのだけれど、面白いところではみんな声あげて笑っていて(ニューシネマパラダイスみたいに)すごく雰囲気が良かった。もういっかいみたいなあ
地縛霊「過去の栄光」
映像の美しさとコマ切れしない流れが良いです。
ストーリー的には、そんなに凄いとか面白いとかは、無いですが、始まりから終わり迄、一連の流れで、一切コマ切れしないので俳優さんのセリフ覚えや、カメラマンがずっと俳優さんを追っかけているので大変苦労した作品なんだなって分かりました。
俳優陣の冴えた演技力に脱帽
あまりトゲトゲしくないブラックコメディが満載していてかなり笑えたw
マイケル・キートンが懊悩するシーンの表現力、ファイトクラブ以上にぶっ飛んだ演技するエドワード・ノートンが強烈なimpact これがたまらない。
脇を固める俳優陣からも目が離せなかった。娘役のエマ・ストーンが不安定な心情と父親へのもどかしい想いの表現や、主人公の親友を演じるザック・ガリフィアナキスが、舞台を裏から支える絶えない気苦労の描写。
何処を見ても一流の演技力をぶつけられて、ブロードウェイの世界に入り込めた。
注目してたカメラワークも秀逸。ほぼ全シーンが途切れる事なくラストまで繋がってる。この撮り方で作り上げるのは卓越したセンスの賜物。
俳優陣もリテイクなしの演技を要求されたとか。
手元に置いていつでも観たい作品の一つにになった。
マイケル・キートン最高!
邦題とアカデミー賞でハードル上げすぎた
オープニンクとエンドロールは、ワクワク感満載!
しっかりとした脚本にカメラワークに俳優達の緊迫した演技は、見応えあり!
しかし素直に面白いかって言うと邦題と予告でのイメージにアカデミー賞受賞で、ハードル上げ過ぎると??ってなる可能性はあるかな!?
マイケル・キートンのバットマンを知ってるだけにナイスなキャスティングではありますが・・・・
英語がわかる人と字幕ではかなり伝わり方も違うかもって作品〜☆3.4
バードマンの視点
主人公リーガンの意識の中にはバードマンがいる。カメラは、そして観客は、このバードマンの視点からリーガンと周囲に起きることを見ている。
映画に出てくる者たちは皆承認欲求の塊で、セルフイメージ通りにはなかなか周囲が自分を評価しないことに不満を持っている。
いろんな人が出てきていろいろなことをしゃべるから、物語の中心がなかなかつかめずストレスが溜まったが、ナオミ・ワッツ演じる女優が女同士の性愛に目覚める瞬間から、これが新しい自己イメージと出会えるかどうかの物語だということが分かり始める。
セルフイメージの更新がない人間の行き詰まりをリーガンは体現している。ネット上のプロフィールのように、絶えず更新していかなければ、たとえハリウッドスターと言えども忘れ去られるように。
自己イメージが硬直しているリーガンとは対照的なのがエドワード・ノートン演じる俳優だ。彼は実生活よりも舞台上で演じている時にリアリティを感じている。演じる役が変わる度、新しいアイデンティティを獲得するから、セルフイメージは演目が変わるたびに更新されるのだ。だからこそ彼は、リーガンが腹を立てるほど軽やかにショービジネスの世界を生き抜くことができる。
リーガン・トムソンは新しいセルフイメージを手に入れることができたのだろうか。変化したのはせいぜいが、曲がってしまった鼻くらいなものだろうか。どうやら、彼は最後にバードマンという自分の影からは解放されたらしい。
しかしそれ以上のことは、バードマンの視点でリーガンを見つめてきた我々観客には直接見ることができないのだ。なぜなら、リーガンがバードマンというもう一つのアイデンティティを拭い去ったということは、視点の持ち主が便座にぽつねんと座ったまま置き去りにされたということなのだから。
空を見上げる娘をカメラがとらえることによって、それまでの視座が失われたことを示して映画は終わる。
己れのスティグマを撃ち抜け!
体力を無意識に使う映画
ちょっと難しくはある
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