「才能と狂気の狭間を連れ回される」バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
才能と狂気の狭間を連れ回される
この舞台に再起をかけるリーガンの煮詰まり具合を、寄り道しながらニヤニヤしたり息を呑んだりしながら間近で覗き続ける、とても奇妙な感覚でした。
あっという間に虚実ないまぜの世界へ、劇場で観れて本当に良かったです。
人や物事との距離感の変化で、彼の"心"に同行しているのがわかります。結局のところ、本当に向き合うべきはそう多くない、演劇評論家との対決は興味深かったです。
主演のマイケル・キートン、助演のエドワード・ノートンはじめ、絶妙のキャスティングが大成功。エマ・ストーンは、ただいま絶好調ですね。ザック・ガリフィアナキスにも驚きました。
どうしても成功したい大舞台の前のぐちゃぐちゃな感情も周りの混乱も、案外他人ごとでは無いから引きずり込まれるんでしょう。まあ、こんなに過剰で大ごとじゃないにしても。
なにぶん、才能と狂気の狭間を呆気に取られて連れ回されていた感じなので、もう一回もっとじっくりと観たいです。
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