「友へ捧げる鎮魂歌」ワイルド・スピード SKY MISSION しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
友へ捧げる鎮魂歌
"ワイルド・スピード" シリーズ第7作。
Blu-rayで鑑賞(エクステンデッド版・吹替)。
ジェイソン・ステイサムがシリーズに満を持して参戦。演じるデッカード・ショウは、その戦闘能力が一国の軍隊並みと恐れられる究極の傭兵。前作でドミニク(ヴィン・ディーゼル)たちに倒された弟の復讐のため、彼らの前に現れました。最悪の敵に対して一致団結し、ファミリーの絆を懸けた戦いに挑む様が最高にアツくて、興奮の坩堝でした。
遥か上空から車ごとヘイロージャンプしたり、双子の高層ビルの間を猛スピードでジャンプしまくるなど、邦題に恥じない空を舞台にしたアクションがてんこ盛りでした。
ドミニクの「スティーブン・セガール化」が顕著に表れて来た作品だな、とも思いました。肉弾戦の時、自分から行かなくても敵の方から向かって来てくれてないかい?
どんなにやられても、どんなに死にかけても、絶対に生還してしまう不死身さ…。そんなドムに一生着いて行くぜ!
シリーズにとって、忘れられない出来事が起こりました。
言うまでも無く、ポール・ウォーカー氏の突然の他界です。
衝撃的なニュースでした。その出来事が、本作をとても特別な作品にしたことは言うまでもありません。
印象深いラストシーンに流れる「シー・ユー・アゲイン」に泣きました。並走していた車が分岐点で分かれてしまう…
これまで苦楽を共にして来たかけがえの無い仲間を失った悲しみは、筆舌に尽くしがたいものだったことでしょう。
しかし、真っ直ぐ進むドムから、悲しみを乗り越えて彼の遺志を継ごうとする気持ちが溢れているように見えました。万感の想いが籠められた鎮魂歌のようだと思いました。
[以降の鑑賞記録]
2020/03/14:Blu-ray(エクステンデッド版・吹替)
2020/04/25:土曜プレミアム
※修正(2022/03/23)