「すれ違いは幽霊との出会いの構造」すれ違いのダイアリーズ ナムトックさんの映画レビュー(感想・評価)
すれ違いは幽霊との出会いの構造
会いたいけど実際に会えない。実際にいないけれど、居るように感じる。まるで幽霊と出会ったような感覚である。
タイ人の世界の見方に幽霊は欠かせない。ゴースト・ストーリーが何度も何度もリバイバルされるのは、タイ人がこの世にいないものを感じ取ろうとするからだ。
そうした「幽霊の手法」を活かしたのではと邪推するぐらい、ヒーローとヒロインは会えない。「ボーイ・ミーツ・ガール」で物語が生まれるのが西洋の映画だとしたら、東洋の映画は会ったところが物語のエンディングとなると言うべきなのか。
補足:
日本映画『クローズド・ノート』に影響を受けているのは、明らかだと思う。
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