「皆が信じれば本当になる」共犯 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
皆が信じれば本当になる
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学校でカウンセリングを受けることになった3人の男子生徒ホアン、リン、イエ。1級上のシャー・ウェイチャオが映っている卒業アルバムやフェイスブックなどのSNS、そして直接3年生に噂話を訊いて独自に死の真相を推理していく。金持ちの娘で人間嫌い。コクった男子生徒を平手打ち。動機が見当たらないので飛び降り自殺にも疑問を持つ・・・そして彼女が書いたメモにチュウ・チンイーという名前が。
推理というより、妄想、憶測によってチュウがシャーをいじめて死においやった犯人だとして、3人はチュウに対して独自に制裁を加えようと計画する。そして学校裏の湖におびき出し、成功したと喜び、湖で遊んでいたら・・・ホアンが溺死してしまったのだった。今度はホアンの妹から不良っぽいイエが犯人扱いされることに・・・
どこにでもある風景を撮影の仕方によって鮮やかにして、映像美を強調するような作品でした。3人の男子高校生はそれぞれ孤独だったのに、一人の先輩の死によって孤独を乗り越えていく。しかし、話を複雑にしてしまったホアン。彼の死こそ本当の自殺だったのじゃないかと思えるほど。
共犯の意味が徐々にわかってくるが、テーマとしては孤独といじめと自殺・・・若者に忍び込む闇を克服する手段も個性的。特にイエは事故当時に二人きりでいたことを否定せず、リンを庇おうとする正義感も目覚めていたようだ。ミステリーなのは事実よりも彼らの心。鬱屈した心を解放してやってほしい。
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