ジェサベルのレビュー・感想・評価
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雰囲気はやはり大事
ポスターのデザインが秀逸で、店頭に並んでいたらジャケ買いしてしまいそうだ。本編の不気味さは表現されているが、共にグロテスクな表現も多そうに感じるポスターのようにも思える。しかし恐怖表現はスタンダードであり、嫌悪感を示すようなシーンは描かれておらず、畳みかけて驚かされることもないので、初心者にも向いているかもしれない。
また本編が90分のなかでテンポ良く描かれており、目立った難点は無いように思える。そのなかでも主人公が女性というのは王道だが、その主人公が肉体的ハンデを負っているという設定が最大の利点。というのも、身体的ハンデがあれば自宅でも思うように生活が出来ず、家から逃げ出すこともできない。という逃げたくても逃げることが出来ないという状況を生むためである。これがホラー映画に大切な焦燥感や恐怖感を持続させていると個人的に思っている。正直不気味さは素晴らしいが、ストーリーはそこまで魅力があるわけではないと思う。しかし、本編のなかに人の哀れさや愚かさなどが盛り込まれ、怖いだけではない異なる一面を見せるところが好感を持てる。
かなりの雰囲気重視の作りだが、映像表現などで個性的な部分もあり、手元にソフトを置いておきたい作品だ。
母親身勝手すぎない?
とんだトバッチリ
良かった
主人公のジェサベル役を演じた、サラ・スヌーク(日本語表記ではセーラ・スヌーク)さんが個人的にVIP。
初めて観た俳優さんで、かつスヌークだなんてアメリカ人にしては変わった苗字だなあと思って少し調べたら、オーストラリアのアデレード出身の俳優さんでした。(制作国がアメリカだったから、てっきりアメリカの人かと思いました)
「2015年に注目すべきオーストラリアの顔」に選ばれたひとりの役者さんとWikipediaにあって、そんな有名な人とは知りませんでした、知れて嬉しい、ありがたや。
(サラの口元は、ブリジット・ジョーンズの日記のレネー・セルヴィガーぽくて
髪の色・目の色・肌の色と質感が、なんとなくヘルプに出てくるスキーターに見えて好感度が勝手に上がる一方でした)
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恐怖、
交通事故の後遺症による足が思うように動かないという突然のハンディキャップ…、
オカルトファンには、きっとたまらないであろう「ハイチ」と「ブードゥー教」の登場。(最近エンゼル・ハートを観たばかりなので、すごい偶然だなと思いました。)
先が読めなくてどうなる、どうなる、と思っていたら、まさかのラストに呆然。
(その子悪くない、悪くないよ、やめて
と何回思ったか…)
白人、黒人と、肌の色が絡んでくるアメリカの南部のお話しは苦手ですが…
オチの勝ち誇った顔の「ジェサベル」。しっかり怖かったです。
怖くはないけど
美しさは罪…。
交通事故で恋人を亡くし車椅子生活を、亡き母の部屋で無口な実父と共に...
恐怖の掘り下げが足りない
恐ろしくて悲しい。家族が招いた悲劇の行く末。
【賛否両論チェック】
賛:最初は謎めいていた怪奇現象の正体が、最後に全て明かされる様が痛快。恐怖の中にも、人間の哀しさや愚かさが見てとれる。
否:結構グロテスクなシーンも多く、ホラーが苦手な人には当然不向き。
急に驚かせるシーンはかなり多いですが、それでも音量を割と控えめにしてくれているので、他の作品に比べると少しだけ優しい感じがします(笑)。初めはただただ驚かされるだけだった数々の恐怖シーンが、最後に1つにつながっていくのが圧巻です。あまり言うとネタバレになってしまいますが、我が子を愛する人間の哀しさや、自分の罪を偽る愚かさなんかが垣間見えて、そういう意味でもメッチャ怖いです。
グロい描写は結構多いので、お気をつけてご覧下さい。
ツいてないけど憑いている
事故に遭い、脚の怪我の療養とリハビリのために
生まれ故郷へ戻ってきた主人公ジェサベル。
そこで見つけたビデオテープには、彼女を生んだ際に
亡くなったという母からのメッセージが残されていた。
そのメッセージを聞いた事を機に、彼女は家の中で蠢く
謎の女性の影に脅かされる事になる……
というあらすじのホラー作。
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カーテンやらバスタブやらを使った恐怖演出は
スタンダードながらもキッチリ怖がらせてくれるし、
湿地帯での一連のシーンなどは、ショッキングな描写は
無いが、ジメジメとした雰囲気が不気味で良い。
何より主人公が肉体的なハンデを負っている点が
ホラーの設定としてうまく活かされていて、
家の中ですら自由が利かない、逃げられない、
満足に怪異の正体を探ることも出来ない、という
恐怖感や焦燥感の演出に一役も二役も買っている。
また、黒人差別が根強く残る南部が舞台という事で、
裕福な白人に雇われていた黒人メイド(70年代までは
根強く残っていたらしい)やブラックマジック信仰
などが関わってくる点も、オカルト好きには興味深い。
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主演は『プリデスティネーション』でのチャレンジングな
役を観てから自分の中で株価急上昇中のサラ・スヌーク。
本作では、幸せの絶頂からドン底に突き落とされた上、
怪我の為に車椅子でしか移動できないというこれまた難儀な役。
おまけに、今でも両想いの元恋人は結婚していて……
という、メロドラマみたいな切ない設定。
更に映画後半では……いやいや、どんだけ幸の薄い役なのさ。
彼女の出生にまつわる秘密、
ビデオテープ、父の激怒、牧師モーセ、
黒人達の敵意、岸辺で光るもの……すべての伏線が
回収されるまでは色々謎めいていて楽しめた。
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けれど、結局は予測通りの形で決着してしまうのが残念。
予告でビデオテープの正体に関わるセリフもあったし、
悪霊の目的については序盤でなんとなぁく予想が付いてしまう。
あの思わせ振りなビデオも怖いは怖いが、
ビデオを見なければ怪異が止まったのか?とか、
アレが目的ならそもそも回りくどい事せずに
最初からああすれば良かったんじゃね?とか、
なんか釈然としない部分も多い。
それに前述通り、主人公の扱いも随分ヒドい。
まさか脚本家もジェサベルに恨みでもあったのか……。
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まあ、自分が悪い訳でも無いのに、周囲の不始末で
不幸を被る主人公、という所がミソと言えばミソで、
人が抱く恨みの深さや、歴史に古くから根付いた
業の深さは感じられる。
物語にツッコミ所はあるが、怖がらせ方は及第点。
最後までミステリ要素に惹き付けられて観られたのも
確かなので、まあまあの3.0判定で。
まず続編は出なさそうだけど……
もしも『2』を作るなら、ジェサベルVS元カレの
奥様という湿地帯ばりのドロドロ対決になるのかしら。
……それもう別ジャンルの映画か。
<2015.03.14鑑賞>
ポスターでネタバレ。
話しが急
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