「細かいところまで気にしだすと面白くなくなっちゃうタイプの映画」プリデスティネーション カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
細かいところまで気にしだすと面白くなくなっちゃうタイプの映画
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過去を変えると未来はどう変わるのか、本作は周辺への影響はそれほど考えず、あくまで自分だけに影響が出るという設定で話が進んで行く。
世の中に数多あるタイムトラベルモノでもよく見かけるタイムパラドックスの核心をつくニワトリが先か卵が先かの典型的な矛盾はどうしても拭いきれず、手放しで面白いと感じることは難しかった。
さらに主人公は極めて特殊な身体的特徴を持っており、それこそが実は本作の大きなポイントになっているのだが、そもそもだからと言って一人の身体で妊娠することは可能なのか、仮に出産までできたとしてもその子供は健康体なのかなど医学的な問題の方も気になってしまった。
ただ主要な登場人物のほぼ全てが同一人物という面白設定は今までにない発想で強烈な新鮮さだったのは間違いなく、考えれば考えるほど頭が痛くなるこのタイムループ設定と合わせ、この手の既存の作品群からは一つ抜けているように感じた。
イーサン・ホークは低予算モノに積極的に出演する大好きな役者だが、今ひとつ上手さを感じないという不思議なタイプ。
雰囲気が良いのかな。
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