ガルム・ウォーズのレビュー・感想・評価
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この国が棄てた幻想を、再び。
このアニメーションの鬼才は実写に不向きなのか…?
THE押井映画だった。悪い意味で。
映像や世界観や設定は悪くない。
が、話そのものや純粋に映画としての面白味に全く欠ける。
一応設定は理解出来たが、とにかく飛び交う用語が複雑過ぎる。
別に細かく設けるのは悪い訳ではないが、あまりやり過ぎると観る側はついていけない。
ある惑星と創造主が居て、8つの種族とキャラ名があって…。
それらを理解し、追い付こうと必死になる余り、気が付けば話の方には置いてきぼり。
その典型例。
いや、単に自分に理解能力が無いだけかもしれないが。
押井の映画はどれも難しい。深淵で哲学的で。
でも、『攻殻機動隊』は斬新なビジュアルと共にSFアクションとしてのエンタメ性もあったし、『機動警察パトレイバー2 the Movie』は圧倒的なリアリズムが衝撃的だった。
だけど本作は、この小難しい世界観をただダラダラと説明してるに過ぎないのだ。
ようやく入り込めたか、結局入り込めないまま、映画は終わってしまった。
本来なら話の中身やテーマやキャラの心情などについてどう感じたか述べなければいけないのだろうが、それは無理。だって、全然分かんなかったんだもん。
相当巨費を投じたらしいが、押井や鈴木Pはヒットすると思ってたのだろうか。
結果、あらゆる意味で大コケ。
アニメ映画…いや、アニメ・シリーズにしてじっくり描いた方が、作品の世界観や魅力を見せる事が出来たと思う。
実写を手掛けると途端に才能が鈍ってしまう押井。
彼にとって実写に挑む事は、我々がこの作品を理解出来ないほど難しい事なのか…?
押井ファンなら。
稀有な日本映画
壮大な序章
凄まじい世界観。オリジナリティー皆無。
正直、情報量が多すぎて一度見ただけでは全て把握しきれなかったが、その世界観は完璧に見えた。CGのデザインも洗練されていたように思うし、設定にしても大いに興味をそそる。
ただ、多少の強引さと不自然さは否めない。それら違和感すべて、絵づくりで押し切ってしまおうという意図が見え見えだが、徹底しているが故に絵に集中して筋はさらりと流して楽しめた。
絵と設定に関して完璧だと感じたものの、それらすべてどこからか持ってきたように感じたわけで─これまでの押井作品含め─目新しいところは皆無なように思ってしまう。ことごとく、あれ?どこかで見たような…というシーンの連続。決してパクリとは言わないけれど、悪く言ってしまえば過去の映画とアニメの寄せ集め。故に、興味を削がれることはないだろうし、個人的には非常に面白い作品だと思えた。
ぜひとも気力がある限り続編を作り続けてほしい。
ビジュアルセンス抜群!
もともと押井守作品の実写に関しては批判的で、
やはりアニメーターが実写を撮ったらあかんなー、
というイメージでした。
今回鑑賞に踏み切った理由は予告やポスターから伺える直感と、ある押井守のインタビュー記事を読んで今作に対するただならぬこだわりを感じたからです。
さて、
オープニングからいきなり派手なアクションでしっかりエンターテイメントで、押井守作品らしい奥深い世界観全開でとにかく釘付けにされました。
何より絶賛したいのがビジュアルセンス。
とにかく素晴らしいの一言。
実写であそこまで押井守ブランドのビジュアルを実現できてるのはホントに「スゲー!」でした。
また、
今作においてこだわりが感じられたのが、
字幕で上映せずにあえて日本語訳版として吹き替えで上映したことです。当然字幕版の上映はないので比較評価はできませんが、より押井守ワールドであったと思います。
今作を観ての個人的な感想ですが、
押井守ワールドは押井守にしか作れない。です。
スカヨハが実写版攻殻機動隊の素子をやるというこどで、
とても期待していましたが監督は押井守ではないのであまり期待しない方が良いんだろうなーと思いました。
だいぶ絶賛してますけど、脚本の展開に面白みが欠けたので-1.5点です。
壮大なファンタジーの序章?
まさか押井で泣いちゃうなんて
この監督初めて観ました
押井守監督の呪縛かな(´Д`)
押井守監督の作品「アヴァロン」が好きで、過去に企画されていた作品が15年の時を経て、再始動と言う事で微かにも期待をしてました。
勿論、押井節炸裂の難解かつ独特な解釈を飲み込むだけの度量を持ち合わせるだけの気持ちで鑑賞しましたが…う~ん。
自分の度量を小ささか、それ以上の容量でキャパを超えてしまったが為に、あんまり響かず。
解りずらい固有名詞に独特の世界観でなかなか入ってこず、誰が誰でと言うのがなんとなく入ってきたのは、半分手前ぐらいから。
ストーリーも続編有りきで、約90分ちょいをビジュアルの表現で伸ばしまくった様にも感じられる。これだったら、もう少し編集して巨人との戦いも含めて、2時間30分ぐらいでまとめきれたんではなかろうか?
様々な押井作品の要素が入っているが、15年前のそのままの設定やストーリーは目新しさは無し。押井監督の呪縛的なこだわりで完成させた感じもします。
押井監督お馴染みのバセットハウンドを神的な扱いにするのも押井監督ならではな感じ。
アヴァロンの面白さの半分ぐらいは…と期待していた自分の負けです。
ガルム戦記に昔から期待をしていた人と押井守のこだわりを全てを受け入れられる人にはお勧めなな感じです。
面白いか面白くないか微妙
覚悟はしてたが、ワケわからず
絵作りが豪華
実写ではAvalon以外あまりぱっとしない押井監督。ただ、今回の実写は個人的にグッときました。
企画始動の時から凍結までずっと見ていて、それが再開された喜びを差し引いて考えても自分の中では高評価です。
ストーリーはいたってシンプル。強引に解釈すると「詐欺にあった爺さんとそれに巻き込まれたカップル(笑)」。なので確かにファンタジーなのですが、一人称の視点ということもあり、世界観の奥行にかけるところはあります。
日本語吹き替え版と字幕版両方ありますが、吹き替え版だとカラがやや力強い女性のキャラになっているのに対し英語版は、最後に登場するあるキャラクターのしゃべっている内容がはっきりとわかるものになっています。
1回目を見たときは戦闘シーンやセットデザインに目がいきますが2回目みたときには会話のほうに目が行きました。ある種の現代批評も入っていますね。
あと絵作りがなんだかんだで贅沢です。これだけの物量のカットに色を付けるのは大変だったと思います。相当贅沢なつくりをしているので、邦画ではなかなか真似できないと思います。
ただ日本語吹き替え版だと音声のほうに音響を合わせているのか、川合憲治の神がかった音楽が戦闘音、爆音でやや聞き取りずらかったところもありました。なので−0.5です。
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