劇場公開日 2015年5月9日

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「30代独身女性には身につまされる話」脳内ポイズンベリー 山川夏子さんの映画レビュー(感想・評価)

3.030代独身女性には身につまされる話

2025年2月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

幸せ

萌える

30代40代独身女性にはきっと他人事とは思えない話で、自虐の公開処刑を見ているような楽しさがありました。公開年がピクサーアニメの「インサイドヘッド」と同じで、比較して鑑賞してみたのですが、こちらは30歳の大人の女性の恋愛を、インサイドヘッドは12歳13歳の少女(子供)の話で、似て非なる楽しさがありました。

恋愛に没頭すると冷静に自分のことを考えることができなくなってしまうことが多々あるので、脳内の5人の会話を聞くことで、心の中で交錯する相反する複雑な思いや、混乱した頭の中の考えを、擬人化させることで整理して、「今の自分が何を考えているか」を明確に浮かびあがらせることに成功していると感じました。

脳内チームの5人に演技派でよりすぐりの役者さんが集結して、女性の心象風景を叫び、悩み、討議して、人生の重要な決断を決めていくシーンは、まるで自分の心象風景を観察している気分にさせられながら、「ちゃんと悩む」ことの大切さ、自分の人生に大して、ちゃんと悩むことは人生を誠実に生きていることにつながるのではないかと思いました。

最後に、私は今回UーNEXTで見たのですが、最近VODを見てると、エンディングのスタッフロールの場面になると、いきなり画面が切り替わって、次のおススメ映像が出てきます。これ、カスタマイズするのは構わないと思うのですが、「次のおススメ映像」が出てくるのをデフォルトにするのは、映画ファンとしては、ちょっと違うかなあ…と感じました。

スタッフロール、私はしっかりとチェックする派なので、エンドロール、最後まで見せてほしいです。

山川夏子