「金魚とチューリップのオブジェ」脳内ポイズンベリー sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
金魚とチューリップのオブジェ
みんな、なんだかんだ言っても、頭の中で何人かの自分がいるイメージは持ってるのではないかと思うけれど、これだけ脳内を構成しているメンバーがバラエティーに富んでいると、見事な映画に仕立て上がるんですね。
議長の西島秀俊をはじめとして、ネガティブな吉田羊、ポジティブな神木隆之介、書記係に浅野和之、幼い桜田ひよりまで見事なナイスキャスティングで、やりとりのワチャワチャ感が本当に楽しく、あっという間の2時間を過ごしました。
それに加えて、ストーリー全体を、早乙女がつくった、金魚とチューリップのオブジェの「どちらかは息が吸えない」で、ピッと一本筋を通したところもお見事でした。
あのオブジェ、誰の手によるものかはわかりませんが、素直に「好き!」って言える作品になっていて、いちこが、様々な条件とかをぶっ飛ばして、直感的に早乙女に惹かれてしまう感じが、よくあらわれていました。脳内会議では、女を口説く小道具的な軽い扱いをされてましたが、私が見た限り、早乙女の表現に向かう純粋さが刻みこまれていたと思いますし、そこは早乙女を援護したいところです。とはいえ、余りにお子ちゃまな早乙女くん。作品の素晴らしさは、その人の人格とは必ずしも一致しないことの証左のようでもありました。
あと、自分はずっと越智さん推し!
がんばれ越智さん!
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