クライム・ヒートのレビュー・感想・評価
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トム・ハーディー好きの俺からすると、この映画は「欲望のバージニア」...
トム・ハーディー好きの俺からすると、この映画は「欲望のバージニア」と並んでツートップ。
この映画での、静かで、賢くて、それでいて少しとボケていて、女や犬に優しくて、平凡で、慎重で、それでいて時には大胆で、過去の過ちを後悔していて、最後には少し希望が見出せたトム・ハーディがメチャ好き!
万人受けせんのは分かるけど、渋〜いのが好きな人には分かるかな?
この映画を観終わると、凍えながらホットコーヒーを飲みたくなるし、無精髭を生やしたくなる 笑
ド派手なアクションは必要ないんです
最高
タイトルなし
トムハーディーの無骨な演技、静けさと音楽と共にこれから来る出来事を恐る恐る見た。ジェームズガンドルフィーニの遺作でハマり役。トムハーディーの一気にそして静かに爆発するシーンが山場。ささやかながら最後はハッピーエンド。
安い邦題にだまされないでください
映画を見ていると、登場人物の行動又は言動と、自分の願望や理想や希望的観測との間に差を感じることが、あります。
それが重なると、差がどんどん開いていきます。
開きすぎると、鑑賞をやめることもあります。
あまり差が開かないのが好きな映画だと思います。
差が開いても、展開によって、収拾してくれる場合もあり、それも好きな映画です。
The Dropはその差を全く感じない映画でした。
過剰描写がなく、かといって矮小描写もなく、100分ずっと納得がいく、珍しい体験でした。
主演はトムハーディとノオミラパス。ハーディが演じるのはCousinMarv'sBarで店主のマーフ(ジェームズガンドルフィーニ)に雇われているバーテンのボブです。
マーフもボブも末端ですが組織構成員です。
表向きバーですがモブ組織の金庫でもあり、マーフとボブは金庫番のような役割を担っています。毎夜、汚い金がDropされるバーというわけ。
ボブは危ないことには首をつっこまず、目立たないように生きています。敬虔なクリスチャンで、優しく純情ですが、周囲に足りない奴と思わせているような賢さがあります。滅多にいないキャラクターでした。
ラパスはDV男から逃避する薄幸女ナディア。男に強い警戒心。
ボブとは捨て犬を介して知り合い、なんとなくいい関係になりますが、粘着質のDV男エリックに見つかり復縁を強要されます。
ボブはエリックを射殺して、ナディアを助けますが、恋愛は描かず、あっさり収束します。
マーフは組織の金の横領を画策して、結局消されてしまう役で、生活に疲弊した中年を演じ存在感をしめします。巨で漢なガンドルフィーニの遺作でした。
ボブは一連の修羅場を切り抜けましたが、賢く立ち回ったので、誰にも疑われずマーフに代わってCousinMarv'sBarを継ぐことになります。
マーフやボブの周りを嗅ぎ回ってきた刑事のセリフ。
No one ever sees you coming, do they Bob?
「誰も君を疑わない、だろ?ボブ」
刑事は同じクリスチャンとして、世のクズを一匹始末してくれたボブを赦した、ということなのかもしれません。
よく見かけるバイプレーヤーJohn Ortizが演じていました。ホントにうまい人だと思います。
ストイックという言葉の解説見本のようなストイックな映画で、誰ひとりヒートしませんからクライムヒートという邦題はペケだと思います。
一度も出演しない人の名前が
闇を生きる男
本作監督ミヒャエル・R・ロスカムの『闇を生きる男』を観た時、まるで「ミスティック・リバー」みたいな話だなと思った(「ミスティック・リバー」よりも、より過酷で悲しい)。
本作の脚本は、「ミスティック・リバー」のデニス・ルヘインで、なるほどと唸る組み合わせだなと。
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冒頭で何気なく示されるバーテンダー、ボブ(トム・ハーディ)の行動。
なぜボブは客に酒をおごるのか。
なぜボブは礼拝には行くのに聖体拝領を受けないのか。
さりげない日常的なシーンであるが、実は大きな理由があった。静かな男の隠された秘密。ベールが剥がされた時のトム・ハーディの豹変。瞬発力が素晴らしい。
この上もない酷薄さを、緊張をはらみつつユーモラスに演じたジェームズ・ガンドルフィーニも見事。
ラストは少し甘いような気もするが、ロスカム監督の『闇を生きる男』の救いのなさに比べたら、甘いくらいがちょうど良いとホッとする。
おすすめはしない
ジミー・マーカムとダブるボブ
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