「[後半ネタバレ]新しい攻殻に違和感なし!」攻殻機動隊 新劇場版 ぎんじさんの映画レビュー(感想・評価)
[後半ネタバレ]新しい攻殻に違和感なし!
多くのファンの方は攻殻機動隊ARISEから一新された攻殻に違和感をぬぐいきれなかったことと思いますが、今作ではその違和感は新鮮さに変わったと印象を受けました。
舞台は公安9課が結成される直前、ARISEで観た不完全ともとれる人間的な一面を持った草薙素子がどのようにして、どのような思いで公安9課の草薙素子になるのか
それがとても濃く描かれた作品でした。
また、音楽、特殊効果、戦闘シーンのアニメーション、タチコマの活躍(沢城さんの可愛さも笑)、電脳空間の演出、トグサ、どれをとっても「あっ、攻殻ってこれだわ」と感じることが出来ました。
以下、若干ネタバレ
私が注目したのは作中で何度も素子が口にした
「お前たちは私の最高のパーツだ、パフォーマンスが発揮されないならいつでもパージしてやる。」
物語が進むにつれてこの台詞の語りかけてくる意味にどんどんと引き込まれていきます。
そして物語後半、素子はある事実に直面し全てを語らないまま単独で動き出します。
それをきっかけに一度はバラバラになったかのように見えたメンバー、でもなんやかんやでみんな動いちゃうんです。この辺りは終始しょぼいトグサがダントツで最高にかっこいい。ボマーがマジでいい仕事する。サイトーやったれえええ!!といった感じで自分のゴーストが電脳汚染にでもあったかのような興奮状態に見舞われます。
終盤、なんやかんやで素子を助けに来るみんなに鳥肌。
助けにきたみんなに素子はありがとうの一言も言わないどころかバトーにツンツン。
そして「来るなと言っただろ。お前たちのようなパーツは二度と揃わないんだぞ。」的なデレ台詞に鳥肌。
ここまで前のめりで見てしまうとは、してやられました!
ただ一つ星5でも申し分ない内容ですが、車の中で素子との掛け合いのシーンでのNAOTOさんの演技が残念でした。素人のくせに厳しい目で見てしまっていたのかも知れませんがこれは共感される方は多いと思います。
冒頭のシーンで登場した時は「おっ、いけるかも!」となりましたが、このシーンでそこまでの興奮が一旦リセットされちゃいました。