故郷の詩のレビュー・感想・評価
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等身大。
熊本から上京してきた学生のための寮、有斐学舎。そこで生活するスタントマン志望の大吉と、最強の映画監督志望の天志。
卒業は目前だが、まだ何も成し遂げていない二人の掛け合い。共同生活で育んだ関係性は、著しく個に細分化された現代において、ある種のノスタルジーを感じさせる。
若者達の生活の端々に笑いながらも、そこに描写される彼等の焦燥感や空虚感、どこにも辿り着けない感じが、観る者にもジワジワと迫ってくる。この作品を観て笑っているあなたは、何かを成し遂げたのですか?という問いに、皆が肯首できる訳ではなく。
フィクションだが、映画監督としてもがく嶺豪一さんの、等身大の作品だと思います。
とても良かったです。
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