「狂気の潰し合い」セッション カイトさんの映画レビュー(感想・評価)
狂気の潰し合い
これほどまでに高エネルギーで興奮する愛憎劇を初めて観た。
ジャズドラマーとして一流になることを目指すニーマンと一流育成に手段を選ばない鬼スパルタ教師フレッチャーの強烈な絆を描いた本作。
若きジャズドラマーにマイルズテラー、信じられない程のスパルタぶりを発揮する伝説の鬼教師にJ.Kシモンズを据え、激しい魂のぶつかり合いが繰り広げられていた。
ストーリーが進むにつれ、フレッチャーの狂気がニーマンにも乗り移り、文字通り音楽に魂を売った2人のやり取りは目が離せなかった。
この映画最大の見せ場であるラストのセッションシーンでは2人だけにしか分からない激しい憎しみ、激しい愛が爆発的に行き交い他者を介在させない圧倒的な空気感を築き上げていた。この2人の壮絶な潰し合いは演奏と共にヒートアップしていく。血と汗が飛び交う魂の演奏が終わった時、信じられない程が心拍数が上がっていた。
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