「醜い人間性が見え隠れ。」セッション とろりさんの映画レビュー(感想・評価)
醜い人間性が見え隠れ。
クリックして本文を読む
この映画、賛否両論あるのは聞いてたのですが、
なるほどこれはなかなか…!
この映画は一見、音楽映画に思えますが恐らくそこに期待して観てしまうと評価は下がる一方でしょう。
たしかに、ドラムや他の楽器の演奏は素晴らしかったですが、伝えたいのはそこではなく、他の方のレビューでも書いてありましたが、主人公と講師の強烈な承認欲求ですね。
現実世界であんなにオレオレな生き方してたら周りから孤立しちゃうから、みんな空気を読みながら上手く自我を抑えて生きているけれど、
そんなこと気にせず己の考え、価値観を貫いたら…ある意味純粋にそんな生き方をする人間の衝突と人間性を浮き彫りにしたストーリーだったなと思いました。
自信なさげな主人公が鬼教官から声をかけられた途端に自信がついたのか、映画館の受付の子をデートに誘い、
それなのにちょっと上手くいかなくなったら、その子もきっと自分に迷惑をかけてドラムの練習の邪魔をしてくるだろうと、勝手な考え方で相手を侮辱して一方的な別れ話。
そんで、色々あってドラム辞めて、被害者側になった途端にその彼女に連絡するとか、その自分勝手さは鬼教官とおんなじ。
結局、もう新しい彼氏がいたからフラれるし…
鬼教官のキャラクターが強烈過ぎるから、主人公が可哀想に見えがちだけど、人間性はもともと良くない気がします。
鬼教官も最後の最後にやはり、思った通りの人間性だったわけで、結局は似たもの同士だったてことですねー
音楽のことはよく分からないけれど、音楽もスポーツも他の何でも、やっぱり楽しんでやることが大切だなと思えた映画でした。笑
コメントする