「難しくて悲しくて温かい。傷ついた人生達の再生物語。」駆込み女と駆出し男 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
難しくて悲しくて温かい。傷ついた人生達の再生物語。
【賛否両論チェック】
賛:それぞれの理由で傷ついて生きてきた女性達が、新しい人生を歩もうと踏み出していく姿が清々しい。饒舌で実直な主人公にも好印象。
否:文語体のセリフが多いので、何を言っているのかよく分からなかったり、そもそも聞き取れない部分も多い。後半の詰め込み感もあり、ラストはものすごく駆け足な印象。
それぞれに事情があり、それぞれ苦しみや悲しみを背負って生きてきた女性達が、周りの人々の支えを借りながら、自分の人生とじっくりと向き合い、やがて新しい人生を踏み出していく様が、四季折々の美しい風景と共に描かれていきます。また、そんな女性達に絶妙な距離で寄り添い、手助けをしていく主人公の実直さにも、非常に好感が持てます。
ただ、どうしてもセリフが難しくて、聞き取れなかったり意味が分からなかったりする部分が多いのもまた事実。分かる人が聴けば納得するであろう会話も、分からないとただただ退屈な印象を受けてしまうと思います。
どちらかというと、大人同士でゆったりとご覧になる方がよろしいかと思います。
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