映画 深夜食堂のレビュー・感想・評価
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テレビでいいんじゃないの?
やっぱり邦画は、これでいい。
ドラマも漫画も全く知りませんでしたが、
予告編を見て劇場へ。
そんな僕でも設定にすんなり入れて、
とても楽しめました。
店を中心に展開するストーリーは
こじんまりしがちですが、
終始飽きさせない構成で監督の手腕を感じました。
何気ないエピソードがかえってリアルで、
脚本も抜群に良かったです。
小林薫さんと余貴美子さんの存在館も、さすが。
それに加えて、
質感のある上質な映像と(おそらくフィルム)
アコースティックな音楽で、
映画全体を温かいぬくもりで包んでいます。
自分も常連になって
カウンターにいるかのような錯覚を楽しめる、
不思議な映画。
オトナなら誰もが持つシズルにあふれています。
その夜は有楽町で観たのですが、
思わず新宿ゴールデン街に向かってしまいました。
唯一残念だったのが、最後のエピソード。
これまでの世界観をぶち壊して、
意図が分かりませんでした。
大女優に気を使いすぎたのでしょうかw
とにかく、邦画はこれでいい。
ハリウッド大作にはない、
日本人の共感にあふれています。
良かった…
充足感と安心感ー日本人の日々の生活に根差した映画
つまらないテレビを見て無駄に時間を過ごすなら、この映画鑑賞をお奨めします。
ハリウッド映画のようなきらびやかさは見られませんが、深く心に浸みる。人生で苦労を重ねた人ほど、感動する内容です。
けばけばしい効果音などもなく、淡々と流れる会話に吸い込まれて、何度か眼が潤みました。主役と住み込み女性の演技力はすばらしい。
気ずいた点をあげるとすると、
数カ所の不自然な会話(セリフ)の流れが気になりました。特に、警官と骨壺を受け取りにくる女性の演技は、不自然で流れを壊してしまっているのが残念です。観客の受けをねらった演出なのでしょうが、○を一つ減点しました。
ハリウッド映画と比較すると低予算で制作されている日本映画の良さを感じました。しかし、世界から注目を浴びるような一流映画とはなりえない、ローカルな映画になっているのが残念です。
残念なことに、平日1日1回上映回で観客が20人ほどしかいませんでした。
今夜も「めしや」で逢いましょう
人々が家路につく夜の新宿、裏通り。なぜか人が集まる一軒の「めしや」がある、人はここを「深夜食堂」と呼ぶ。
「深夜食堂」という漫画が、「深夜枠」で”ひっそり”とテレビ放送を始めた時、なんとも嬉しかったのと同時に、「まあ、こんなマニアックな番組、ワンクールだけの放送だろう」と思い込んでいた。ところが、原作の人気とともに、テレビシリーズの人気も着実に増え、あれよ、あれよと言う間にテレビ版は第3シーズンに突入、ついに映画化まで行き着いた。
もともと「深夜食堂」は、漫画もテレビシリーズも一話完結の短編だ。映画となると2時間近くお話を紡がなくてはならない。一体どうするのか? 本作、映画版の「深夜食堂」は決して奇をてらわなかった。
いつものように「深夜食堂」の「のれん」をくぐる感じで、ふらりと映画の世界に入って行けるよう、三つのエピソードをつなげて一つの映画としたのである。
その演出手法は、主人公である、口数の少ないマスター(小林薫)が「いつもの料理」を「いつものように」客に出すように、何の気負いもない。
食堂のカウンター越しに集まる「メンツ」も、あのおなじみのメンバーだ。
惚れっぽい新宿のストリッパー、マリリン(安藤玉恵)と、その熱烈なファン、忠さん(不破万作) 地回りのヤクザ、竜さん(松重豊)とその男気に惚れ込んでいる、ゲイ歴48年のベテランおネェ、小寿々さん(綾田俊樹) いつも連れ立って、お茶漬けを食べに来る「お茶漬けシスターズ」の3人。それに刑事とその生意気な女性部下など、個性豊かな顔ぶれがそろう。
今回の映画化では、ここに高岡早紀、多部未華子、田中裕子、そして余貴美子が加わるという、実に豪華な顔ぶれとなった。
本作は「ナポリタン」「とろろご飯」「カレーライス」という三つのエピソードで成り立っている。それぞれ違う内容なのだが、それを繋ぐのが「深夜食堂」に客が置いていった、ある忘れ物だ。
マスターがその包みを解いてみると、それはなんと「骨壷」だった。
本作のハイライトは、パート2の「とろろご飯」だろう。
多部未華子演じる「みちる」という娘が「深夜食堂」で無銭飲食をした。大きなリュックを背負い、何日も風呂に入ってない様子。
マスターは黙って彼女に500円玉を差し出す。
「近くに銭湯があるから……、入って来なよ」
もちろん、マスターには、彼女が色々と訳ありなのは承知している。マスターは「野暮なことは言わない」男なのだ。
無愛想に見えるが、黙って、それとなく態度で気配りしてくれる。
そういうマスターの人柄が、この「めしや」に客が惹かれる理由の一つになっている。やがて「みちる」は深夜食堂に住み込みで働くようになる。そこへマスターの古い知人、塙千恵子(余貴美子)がふらりと現れる……
まさか、多部未華子と日本アカデミー賞女優の余貴美子が「深夜食堂」のカウンター越しに共演するというのは、なんとも贅沢だ。
僕の個人的な趣味だが、この二人の演技をもっと見たかった。できればこの二人が絡むエピソードを膨らませて、一つの映画作品にして欲しかったという気がしている。
それにしても、この界隈の小さな交番の警官役、オダギリ・ジョーのすっとぼけたB級映画感覚はなんとも楽しい。
本作に登場する俳優たちは、それぞれ、大河ドラマ出演や、数々のキャリアと映画賞の受賞歴を持つ、そうそうたるメンバーと監督である。にもかかわらず、このレトロ感漂う、ちょっと怪しげな路地裏の「めしや」「深夜食堂」という物語に、面白がって集まってくるのは何故であろうか?
ここに入れば、なんのしがらみもない。
遠慮もいらない。重苦しい肩書きも外せる。
こういう店あったら、つい、ふらっと入っちゃうよなぁ~。
「いらっしゃい、出来るもんなら、なんでも作るよ」
マスターの声を聞いただけで、もう何か物語が始まりそうな気がする。今日も深夜食堂には、いつもの無愛想なマスターが、いつもの料理を出してくれるのだ。どこにでもありそうな「めしや」だけど、どこにもない店。まさにオンリーワンの味と安らぎ。「深夜食堂」が人を惹きつけてやまない秘密と魅力がそこにある。
観客だが常連客の一人だと言いたい
懐かしいかった
素晴らしい
期待通りの、ローテンション!
常連が「いつもの」と頼む様な安定感
ここに行ってみたい!と思えれば満点!
ドラマもコミックも未経験です!!
とにかく丁寧に作り込まれた
懐かしさを漂わせる路地裏の古い「めしや」のセット!
それだけで今では十分ファンタジーですよね。
そのめしやに、いわゆるグランド・ホテル方式と言うのか
ざっくりと4つの話に季節を追う形で別れていて
それぞれのエピソードに主役級の実力者が
店の客として現れて話が始まる。
その1つ1つのエピソードが
現実に有りそうなシチュエーションで
ちょっと心が痛かったり、優しい気持になったり
大人のファンタジーとしてちょうどいい感じ。
良い雰囲気の店があって
美味しそうな食べ物が並ぶ映画では
自分もそこへ行ってみたい!
主人公達の隣に座って自分も一杯やりたい!
そう思わせられたら、その映画は大成功!!
と私は常々思っているけど
この映画もそこはもう満点!五億点!!
常連客が織りなすそこはかとないおかしみがたまらない~~。
寒い日に暖まりに行くのに丁度良い映画ですわ。
ナポリタン食べたい!
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