「独りと独りが向き合って」おみおくりの作法 セロファンさんの映画レビュー(感想・評価)
独りと独りが向き合って
独りで生き、独りでこの世を去って行く人を弔う民生係のジョン。
故人の人生に思いを巡らせ弔辞を綴り、その信条に沿って葬儀を執り行う。淡々としているけれど、丁寧で心のこもった仕事ぶり。誰に感謝されるでもない。関心すら持たれない。でも彼は真摯に故人と向き合い、おみおくりする。その姿が誰にも気付かれずに逝ってしまった故人と重なり哀しくなる。
彼の働きかけのおかげで多くの家族や友人達に囲まれた墓のそばで、ひっそりと佇む小さな墓が切なすぎる。そんな中で彼が積み上げてきたものの大きさがじんわりと広がっていく。
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