「アナスタシアがいい」フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ げんさんさんの映画レビュー(感想・評価)
アナスタシアがいい
主演の女の子を演じたダコタ・ジョンソンがいいです
彼女の怒ったり笑ったり悲しい顔をしているのを2時間見ているだけでチケット代の価値はある
目力(めぢから)はすごいですね
あれだけのアップでスクリーンを維持できるのは脅威です.
特に,グレイが倒錯した趣味のために,アナスタシアに
髪を三つ編みにしてあおむけに寝かせるシーンがありますが,
おでこが出たときの表情のかわいさにはまいりました
他のレビューで触れられている
映倫がR15のためにいれているぼかしは,あまり気にならなかった.
あの程度ならば,隠した方がむしろエロく感じると思います.
今回の映画は原作3部作の第一部部分を映画化.
原作は日本語訳版を3部とも読みましたが
官能小説とは言っても,基本は男女の価値観に基づくすれ違いや
喜びを語っているもので,基本は恋愛小説.
ジャンルから言うと,ロマンチックコメディーの分野に入ると思う
個人的には,この原作に近いものとして作中でも触れられている
ジェーンオースティンの「プライドと偏見(Pride and prejudice)」があると思う
こちらは,キスシーンですら一度も出てこないがなぜかすごくエロく感じる
もしもフィフティーシェイズをジョーライトに撮らせてたらもっとすごい作品になってたかもしれません
原作では,アナスタシアの独白(ひとりごと)で話が語られていき,アナスタシアの勘違いや,グレイの金持ち描写,ストーカ気質,俺様俺様感がコメディーのようで笑えるつくりになっているが,映画版は,全体としてシリアス路線.映像描写のみなので映画だけだと流れがつかみにくいと思う.ちょっと残念.
映画化された第一部は導入部で,主人公たちはいったん区切りをつけますが,第二部,第三部で盛り上がるので続編を作ってほしいです.