「地味だった」誰よりも狙われた男 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
地味だった
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リアリズムに徹する表現は好きなんだけど、あまりに地味で眠くなる。人が歩いたり車で移動して誰かと会って話をする、それだけでほとんどの場面が構成されている。地味すぎて、うっかりしていると雑念に集中してしまい話についていけなくなる。
女弁護士を拉致する場面、その後監禁する場面、女弁護士とイスラムの男が尾行を撒く場面、盗聴や盗撮する場面などなどは地味ながらもとてもスリリングだった。
スパイチームが達成するポイントが、金の振込先を特定するところで、そんな地味なところを見せ場にするのはとてもセンスを感じた。盗撮カメラが何台もありすぎて、見つかるのではないかと心配だった。
フィリップ・シーモア・ホフマンがこの後亡くなってしまうのだが、そう思って見ると体調があまりよくなさそうだった。太りすぎているし、顔色も白すぎる。走る場面は倒れるんじゃないかとハラハラした。「ファーーーーーック」と叫ぶ場面はかっこよかった。デブのおじさんなのに、色気があってかっこよかった。
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