「牢獄の殺し屋」牢獄処刑人 作品に向き合うゆき平さんの映画レビュー(感想・評価)
牢獄の殺し屋
まず言うとテンポは少し悪く感じた。
だから、退屈な部分はあったが、最後まで飽きずには見られました。
まず、これは設定が斬新。
牢獄に入っている人に殺し屋をやらせるという設定はなかなかおもしろい。
しかも、実際にあった事を基にしているため、身近な恐怖もある。
どんでん返しにできる設定にも使えたと思うが、その斬新さでハリウッドもリメイクしたくなったのでしょうね。
展開的にはちょっと複雑ではあったが、中盤からの勢いはなかなか見応えがある。
警察が牢獄の殺し屋を追いかけるシーンは、緊迫感の上げ方といい、カメラワークといい、なかなか見せる作品でもありました。
しかし、ストーリーは暗いです。
悪い人なんだけどどんな理由でも許されないことだけど家族のためであったり、彼女と会うためだったりと悲しいものがある。
警察にも友人が殺されたり、復讐心を持つものもいる。
だからハッピーエンドにはならない。
これは、そういう犯罪があったことを伝えながらも、権力者の悪から逃れられない男を描いた作品でもあるのだと思う。
師弟関係というのがなんとも憎く、犯罪者ながらラストではちょっと感動してしまった。
フィリピン映画は、『メトロマニラ』といい、今作といい、何か余韻を残させますね。今後も期待の国です。
ちなみに、個人的にはハリウッドのリメイクはもし内容文通りの監督なら楽しみです。
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