グラスホッパーのレビュー・感想・評価
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なんだかよく分からない。
誰か主役なのか、何が主軸だったのか、最後の最後まで分からない。
おそらく、小説の方が何百倍もスリリングなのではないかと想像する。
活字を読んで、予想して、空想と推理を膨らますタイムラグがあるからだ。
映像になると、なんだこんなもんだったのかとガッカリしちゃうんじゃないだろうか…。
よく分からないのだ。
復讐が始まるわけじゃなく、何人かのヒットマンが登場しては消えていく。
主人公が狙われるわけじゃない。
その周りが怒涛の如く流れてく。
だから、何を追っかけてどこに辿り着けばいいのか、何を見せられてるのか、分からなくなってくる。
ただ、
そこに蠢めく役者陣は良かった!
山田涼介さん、最高に楽しめた。
狂気も正気ま孕んでて見応えあった。
村上さんも、やっぱり魅力的でした。
この2人の掛け合いが、大のお気に入り。
お話しというか、ストーリーは、そのアイデアには唸るものの、出来てしまえば「だから?」と聞かざるを得ない。
共食いなのか破滅なのか…ここでも、破壊が救済とされてたりする。
予告で全て終わってた。
予告を観て「すごく面白そう!」とワクワクして上映日を
心待ちにしていましたが、予告以上でも以下でも無かったです。
予告を観るのが一番面白いと思います・・・。
まず、特殊能力どこいった?と問いたいです。せっかくの
特殊能力なのにその描写が弱すぎるし、殺し屋の憂鬱さも悲しさも
ほとんど感じられず、闇社会の話がご近所レベルに堕ちていて
観ていられません。そして何故か唐突に始まる肉弾戦の下りは
ハリウッド映画を模倣したのでしょうか。全く持って意味不明。
奈●緒さんの演技も稚拙でしたが、ああいう小悪党なのだと
思えば見られなくもないかなぁという感じです。
服が汚れることを気にするなら白なんて着なければいいし
雨合羽ちゃんと着たら良いのに・・・。
なぜ映画化してしまったんでしょうね・・・。
今年観た映画の中で一番つまらなかったです。
冷凍庫を閉めろ!!!
批判はあるが、面白い!
「リトルプリンス」鑑賞した直後、「グラスホッパー」を鑑賞しました。
僕は、伊坂幸太郎さんの作品は好きなんですけど、この「グラスホッパー」は読んだことはありませんw
他のレビューを読んでみて、そんなに評価は高くなかったのですけど、面白かったです!(^^)
確かに3人の主人公が繋がりなどはあんまりなかったし、アクションもそんなになかったのですけど、伊坂幸太郎作品では定番の伏線が所々に出ていますし、それが終盤になるとそれが繋がるというのはありましたので、自分はこれはこれで良いと思います(^o^)
あと、キャストが良い。
鈴木役の生田斗真さん、鯨役の浅野忠信さん、蝉役の山田涼介さん、比与子役の菜々緒さん!
蝉と比与子が怖かったな~
前半の寺原ジュニアのグロい死に方と、鯨と蝉のバトルシーンもヤバかったし、最後はグッときました。
もう少しアクションや3人の関係を繋げても良かった事と、宇崎竜童さんがちょいちょい出るのが、若干しつこかったかなwでも、面白かったです!(^^)v
驚くほどつまらない
見たことを後悔するほどつまらなかった。
まず、非現実的で陳腐な敵がアホ過ぎて、全く恐怖を感じない
殺し屋雇って、敵対するドラッグディーラーを殲滅するなら
市場独占のために、交差点に車突っ込ませる必要なかっただろ
回りくどすぎるわ
新入りの鈴木の身辺調査もせず、組織の秘密をべらべら喋るって組織としてゆるすぎるし、携帯の電源入ってたなら家まで追いかけに行けよ
何座って鈴木が帰ってくるの待ってんだよ
恋人を殺された主人公が活躍するなら、感情移入も出来るんだろうが
活躍するのは、現実にはいないような殺し屋のみ
こいつらの内面的葛藤とか心底どうでもいいわ
仕事嫌なら普通にやめろよ
観覧車の真相を語るシーンも蛇足でしかなかった
そんくらい観てりゃ分かるし、観客を馬鹿にしてるとしか思えない
本当は☆を0にしたいが、
ナナオの無能っぷりとエログッズ店でおっさんがマネキンの横に座ってたところは間抜け過ぎて笑えたので☆0.5
今年見た映画でぶっちぎりのワースト作品
金と時間をドブに捨てたい人は見に行くといいと思う
面白かった…!
原作未読。
評価が、そんなに良くなかったので期待せず観ました。
物語はスイスイと進んでいって、気が付いたらグラスホッパーの世界に自分も巻き込まれていたかのように、あっという間の2時間でした。
終わって冷静に考えてみると、途中途中突っ込みどころは結構あります。笑
蝉カッパの前、しめないの?血かかるよ…w
死んだ後の蝉と鯨の車のシーンはない方が良かった。
最後の全部のネタバレで、少しげんなり。
MOZUのように、少し謎めいた感じの終わり方で良かったのでは…。
あとタッパを1年も冷凍していたことw
この4つが、すごく気になりましたw
口悪く言ってしまいましたが、、巻き込まれていくというスタンスは面白く、全体的には私は退屈する事なく普通に楽しめました。
まだまだグラスホッパーの世界が気になるので、原作を読んでみたいと思います!
小説見ずに見ました
掴みの宣伝の時はなんだが面白そうでしたが
実際に見てみると主人公がいろんな殺し屋に追われるのかと思いきや、ぜんっぜんメインよりのサブキャラたちと関わらなくて驚き!!
あの宣伝に騙された感でした。笑
最後のどんでん返しにはびっくりしたのと
やはり生田斗真の演技が上手い部分も含め
奥さんが引かれるときに子供を守っていたのを知って、笑う会長に笑うなというシーンで涙が出ました。
まぁまぁよかったとおもいました
蝉と鯨であんなにすごい人たち感を出してたのになんだが思ったより鳥肌が立つようなすごさは感じなかった。
でもまぁ普通におもしろくみえました。
まあそこそこに。井坂作品はこんなもんではないでしょうか。
何もしてない、何もできない鈴木の周りが、殺し屋同士の思惑でぐるぐるまわる。鈴木は、細い針金で立っているヤジロベエみたいなもので、あっちやこっちからの風に吹き飛ばれそうになりながらふらふらと振り回されている。だからあえて、鯨も蝉も鈴木との絡みはなくてもいいし、押し屋も敵ではなくたっていいと思った。「ゴールデンスランバー」的な鈴木の設定なのであれば、それでよし。
てか、この話の中心に居座っているのは寺原親子だしね。
互助会からすれば、彼女を殺された鈴木なら、多少怖い思いをさせても復讐のためにというお題目で勘弁してくれるだろう、ってとこか。
だから、ほかの人が言うほどの駄作には感じなかった。生田はちょっと大げさだったけど、山田、ナナオ、村上、けっこう良かった。あ、監禁された馬鹿女、あれが意外だった。グッときたよ、にグッときた。そうそう「最後から二番目の恋」に出てて女優だ。
最後に、嫁役が登場してネタばらしをしてくれる場面は、そこまでしてくれなくたっていい、って気分。
でもね、結局また新しい黒いバッタが現れるだけなんだよね。
そのときも、互助会はバッタを駆逐するのかな。
3主人公、全然絡まねぇじゃんよ!
「グラスホッパー」見ました。原作未見。
とてもつまらないです。と言うのも、予告編の説明と謳い文句から察したストーリーとは全く違かったからです。あとこの映画の主人公は、劇中で何もしません。いるだけです。1番重要な働きをするのは浅野忠信と山田涼介です。糞の役にも立ってない主人公、こんな映画が面白いわけが無い。
予告編で言ってた「次々と現れる殺し屋」が、生田斗真を追い詰める話だと思ってました。実際には現れるだけで、全然主人公との絡みはなし。これは誰が見てもガッカリでしょ。本当に面白くない。「ゴールデンスランバー」的でであり、「予告犯」的であるけど、比べものにならないかな。「予告犯」も中々の駄作でしたけどね。
ガッカリ&つまらないポイントをもう1つ。全容が一言の説明のみってのです。あんまり覚えてないけど、石橋蓮司一味が薬の市場を独占したいだなんだの所ね。まず奴らが市場を独占できるってゆう理屈が分からないよね。スクランブル交差点に中毒者を突っ込ませる事が何故市場独占に繋がるんだい?よかわかんねぇぞ。
配役も、う〜ん...でしたね。ど安定の浅野忠信は最高でしたけど、クソガキ山田涼介と菜々緒は全然怖くないしねー。石橋蓮司の作り過ぎなムッツリヤクザも見飽きたしね。生田斗真も近年こんな役が多すぎますよ。てか超能力者みたいな浅野忠信説明足りないからね。
総じて、駄作です。期待しすぎてたのかもしれないですね。真新しさが何にもない、退屈な映画でした。生田斗真も退屈だったろうに可哀相。
観なければよかった
原作読んでいません。
伊坂幸太郎だから面白いだろうと思ったのが間違いでした。
監督は日本人ですか?
とにかくまとまりのない映画で退屈でした。
恋人が轢き殺されてしまい、復讐の為に動く…。リアリティーもありワクワクする内容だと思っていました。…が、本編では全くリアリティーのない話ばかり。
波留と生田斗真の食事シーン、夕暮れですがなにご飯を食べているのですか?
お昼でもなく、夜でもない。まして普段学校で仕事をしている二人にとっては、あれは休日のはずですよね。夕暮れどきになんの食事をしているのですか?
全く理解できませんでした。
ただ、画のことだけを考えて綺麗だからとか適当な理由で空にオレンジの照明を当てたとしか思えません。
それから学校の給食室
私服で入るなんてあり得ません。
それから私情で使用するなんてもっとあり得ません。
大事な恋人が轢き殺されてしまったからこそ、話が広がっていくのではないですか?
それなのに回想シーンがあまりにも適当すぎると思いました。
生田斗真が波留に対する気持ちが全く伝わってこない
クソ映画でした。
原作とは違っていて残念
伊坂幸太郎の小説の映画化です。設定は原作に近いですが、原作は押し屋が中心のストーリーですが、映画では鈴木の婚約者の百合子や黒幕である寺原の役割が大きくなり、鈴木と百合子の恋愛と悪役寺原との対決のストーリーになっています。鯨や蝉が脇役になり、原作にあったファンタジックさが感じられなくてちょっと残念でした。
(´・Д・)」蝉と鯨は良し
蝉と鯨がすごすぎちゃって主人公が消し飛んじゃった感じ。
アクションとグロが中途半端な感じで盛り下がってしまった。Sっぽい女も
コントに見えてしまった。
親分が直々に主人公を殺しに来るんだけど、そこでの鯨、蝉を巻き込んだアクション!
親分があっけなく死んじゃって残念。鯨と蝉も相打ち、(._.)つまんない。
2日間の一般人の主人公が味わった恐怖体験だが、もっと狂ったものにして欲しかった!
原作読んだ人には物足りないかも⁉︎
厨房に私服で入るところは、オイオイって思ってしまいました(´Д` )
あと、あげた指輪をケーキに入れたら怒るだろうなぁ…(笑)
期待感が高すぎましたが、それだけ原作が面白かったんだと痛感しました!
グラスホッパー?
原作は読んでませんが好きな役者さんが大勢いたので気になって観てきました。
生田斗真が主演だと思うのですが、それよりは殺し屋の鯨と蝉が中心だったように思います。
山田くんは「古畑中学生」の頃から注目してますが、最近だと「暗殺教室」しかり、その風貌から優しい役が多いですよね。
今回は本当に殺し屋って事で、いつもと真逆なキャラクターでしたが見事に演じてたと思います。
正反対の役柄を見事に演じ分けられるのは素晴らしいですね。
物語としては期待してた程ではなかったかな。
ガボチャ少年がキーマンになってくるだろう展開もみえましたし、鈴木の復讐劇も周りで事が勝手に進んで他力本願的な結末だったので物足りなかったです。
鯨と蝉の死後の演出も微妙な感じでした。
あそこは岩西も絡めて欲しかったですね。
寺原親子を葬った裏で動いていたチームも即席の割には連携取れてたし、子供まで演技してるって事ですからね。
なんか腑に落ちない組織でした。
最後のタッパーは、、、これ時系列はいつなんでしょう?
そのまま考えると一年後ですよね。
冷凍庫に入ってても一年は流石にないなーって、思ったのは私だけでしょうか?(笑)
想い出に浸ってるのはいいんですがこれがラストシーンというのはちょっと、う〜んって感じでした。
肝心のタイトルのグラスホッパーも、人も密集すれば凶暴になるみたいな事を言ってましたが、どの辺がそれを表しているのかよくわかりませんでした。
良かったのは蝉と岩西の関係ですね。
少しいざこざがありましたけど、友情の様なものが垣間見れて相棒としていいコンビだったと思います。
あと鈴木が押し屋の偽家族と食事をしていたシーンで婚約者を思い出し泣いてたのが印象的でした。
大切な人との思い出は、ひょんな事からすぐよみがえるんですよね。
物語は物足りませんでしたが、好きな役者さんの演技が観られたので楽しめた部分もありました。
どうなるんだろう~
最後をどう捉えるかで変わりますね~。最初見終わった時は代わりに復讐してもらったんだ…良かったね~って感じでしたが、よく考えたらあの人組織に殺された?って考えたらムチャクチャ酷い話だな~って感じました。どうやって解釈するのが正しいのかな~?
バッタのアップが…。
ゴキブリが二度も出演?バッタのアップ多数。演出の仕方は面白いけど虫が苦手な人はツラい?!
斗真の情けない感じ?と山田君の一線を越えちゃった目付きはかなりヤバイ!
山田君のアクションも素敵♪
原作には無い殺し屋居たかな?
面白かった!
キャラや世界観は悪くないが
原作未読での鑑賞。
前半の主人公の巻き込まれ方や世界観、各キャラの立ち具合は惹きこまれたが
後半の雑な展開とまさかの蛇足なネタバラしにかなりガッカリした。
あんなに説明させなくても子供がそっと指輪を返しにくるか
いっそポストに放り込まれてるくらいで謎の組織は謎のままでも充分伝わると思うが
お涙感動路線に持っていきたかったんだろうか。
シーンごとの演出は悪くないのにテンポが悪いので全体的にモッサリしたイメージになってしまったように思う。
大して出番が多くもない吉岡秀隆の存在感がハンパなくて流石だった。
原作ファンでも楽しめた
もともと原作のファンでしたが、映画化をするにあたり設定の変更はあるだろうと思っていたので、違う!と違いにばかり気をとられることはなかったです。文字で読む疾走感と映像でみる疾走感の表現方法は違っても、うわーっとした感じはイメージ通りでした。背景などに原作のファンにわかるフォローもあり、お!ありがとうと思いました。きっともっとあるのでは。探さなくては。
ジャニーズの二人が宣伝のフロントマンになっているので、映画がそちらに寄せていたらがっかりだなとも心配でしたが、生田斗真の巻き込まれ感、山田涼介が原作、マンガ、脚本をよみ考えて考えたうえの蝉。想像越えてイメージに合っていました。残念なのは蝉が最初に殺すのがいかにも悪そうな人たちなこと。なんでこんな目にあうのよ!ってヒステリーを起こす中年女性をためらいなく普通に殺すのが蝉なのに、なんだかかっこよくしなくちゃいけなかったんでしょうか?山田涼介ファンが喜ぶかっこよい殺し屋にしてるような感じで残念でした。SPEED感を出すためだったのでしょうか。もちろんかっこよくて見せ場で楽しかったのでよい変更なのかもとも思うのですがなんとなく残念です。同じ様に鈴木が落とした指輪を探さなきゃというだけの気持ちで巻き込まれていく部分は素敵な回想シーンに変更されていました。こちらは映画のメリハリのため必要なことと納得しました。
鯨のエピソードもかなり変わっていましたが何故かそれほど気にならない。これは浅野忠信のすごさなのでしょう。
わたしのなかで一番良かったのは吉岡秀隆演じる槿です。説明がほとんどなされないなかであの怖さ、存在感。すごいと思いました。が、原作を読んでない方はあの家族の設定についていけるのか?実際帰り際によくわかんなかったというおしゃべりをする女の子達をみました。
蝉は鯨に撃たれて欲しかったし、鯨は押し屋によって殺されて欲しかった。これは本当に残念です。なぜ?とそこには疑問が残ります。あれはあれで良かったのかとも思いますが。
とりとめがない感想文ですが、原作ファンである私が面白かった、もう一回映画館で観ようと思った作品です。帰宅後違うことがあれもこれもと出てきましたが、観ているときはそれほど気にならないのがスゴいところです。
マリアビートルも映画化して欲しい。
飛ばされて火に入れられる夏の虫
発行部数140万部突破、伊坂幸太郎のベストセラー小説の映画化だそうだが……毎度の原作未読ですみません。
伊坂幸太郎原作の映画は『ゴールデンスランバー』と『重力ピエロ』しか観たことが無いし、
小説の方は全く読んだことが無いが、少なくとも僕はこの方が原作の映画とどうも相性が悪い。
先の2作品の印象がイマイチなのであまり進んでこの方の原作映画は観ないのだが、
今回は『犯人に告ぐ』の瀧本智行監督、生田斗真や浅野忠信といった主演陣に惹かれて鑑賞。
しかしながら結論から書くと、印象はイマイチの2.5判定だ。
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鈴木・“鯨”・“蝉”の3主人公を中心に登場人物たちが一堂に会する流れは
傑作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルス』などをやや連想させるが、
あの作品のように多彩な登場人物たちをまとめ上げた巧みな構成!というより、
全てが作り手によってキレイに御膳立てされた出来レースに終始してる印象。
最後に事件の全容が語られるが、色々と都合の良すぎる設定なので驚きも巧みさも感じない。
一例を挙げれば、最後に少年の正体が分かる流れ。
あのシーンには涙腺を生理的に刺激されはしたものの、
思えばあんな小さな子どもを危険な仕事に参加させる“互助会”はとんでもないし、
そもそもあの少年が“互助会”に参加していた経緯が分からない。
実はあの事件で身内を亡くして参加してたとか? それともボランティア? あんな小さな子が?
それと台詞だ。
決め台詞のようなダイアローグも適材適所で登場すればまだ良いが、
この映画の台詞の半分がそんな具合なので、面倒臭いしリアリティがない。
人間味のあるフツーの会話が聞きたい。
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本作の肝であろう、群生相のトノサマバッタに関するキーワード。
『密集化した群集は欲望に忠実で凶暴になる』という言葉。
これも、匂わせぶりではあってもどこに掛かっていたのかがピンと来ない。
推察してみるに、
利益の為に無差別大量殺人を行うヤクザ連中、
人間をごろごろと排除してゆく冷酷な殺し屋たち、そして
人の死を面白がってSNS投稿するような、感覚の狂った群集。
そんな人を人とも思わないような “グラスホッパー” どもに囲まれる内に
心優しい主人公も凶暴になりかけるが、亡くなった恋人の自己犠牲によってぎりぎりの所で踏み留まる。
……という流れにしたかったのだろうか。
しかしながら、鑑賞中はそういう流れを感じられなかった。
ヤクザ連中や殺し屋が序盤以外はいまひとつ冷酷で恐ろしく見えないし、
人の死をネタにする群集という視点の描き込みもあまりに薄い。
そして「復讐のことばかり考えていた」と言うほどには、主人公・鈴木の
暗い怒りが感じられない。寺原Jr.が死んだ時も、遂に寺原と対面した時も。
それどころか彼はやけにのんびりしている。
付近まで組織にGPSで追跡されていたと分かっていながらサッカーやったり食事したりしてるし、
“押し屋”一家への警告もさっさとしないと奥さん子どもが危ないだろと余計な所でハラハラする。
最後に残りの2主人公にも少し触れておくと、
殺し屋“鯨”は幽霊に苛まれているとはいっても
凄腕と呼ばれるには仕事が粗過ぎるし、最後もノープラン過ぎ。
行動にいくらか納得いくのは“蝉”の方だが、生きている実感を得る為に人を殺す彼の空虚さが伝わり辛い。
相棒・岩西との絡みばかりでは、彼は人間的に見えすぎてしまう。
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以上。
役者陣は豪華だし、最後まで眠くなることもなく観られたが、
話の流れも、登場人物の性格や行動も、なんというか、作り物臭いと感じる。
登場人物達が動いているのではなく動かされているという、この感じ。僕はあまり好きではない。
なのでまあ、文字通りの虫の良い話。
<2015.11.08鑑賞>
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