「まあそこそこに。井坂作品はこんなもんではないでしょうか。」グラスホッパー 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
まあそこそこに。井坂作品はこんなもんではないでしょうか。
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何もしてない、何もできない鈴木の周りが、殺し屋同士の思惑でぐるぐるまわる。鈴木は、細い針金で立っているヤジロベエみたいなもので、あっちやこっちからの風に吹き飛ばれそうになりながらふらふらと振り回されている。だからあえて、鯨も蝉も鈴木との絡みはなくてもいいし、押し屋も敵ではなくたっていいと思った。「ゴールデンスランバー」的な鈴木の設定なのであれば、それでよし。
てか、この話の中心に居座っているのは寺原親子だしね。
互助会からすれば、彼女を殺された鈴木なら、多少怖い思いをさせても復讐のためにというお題目で勘弁してくれるだろう、ってとこか。
だから、ほかの人が言うほどの駄作には感じなかった。生田はちょっと大げさだったけど、山田、ナナオ、村上、けっこう良かった。あ、監禁された馬鹿女、あれが意外だった。グッときたよ、にグッときた。そうそう「最後から二番目の恋」に出てて女優だ。
最後に、嫁役が登場してネタばらしをしてくれる場面は、そこまでしてくれなくたっていい、って気分。
でもね、結局また新しい黒いバッタが現れるだけなんだよね。
そのときも、互助会はバッタを駆逐するのかな。
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