「コメディとシリアスドラマのバランスがいい」シークレット・ミッション kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディとシリアスドラマのバランスがいい
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平凡な国の平凡な家庭に暮らすこと。北朝鮮の特殊部隊、しかも超エリートである3人が持った夢はそんな普通の生活だった。前半部分のおバカな行動は笑えるのに、後半では大きく展開していく。ハッピーエンドをも期待してるのに容赦ない結末。生まれた国が酷かっただけ・・・で片付けていいのだろうか。
男目線で見ると、どうしてもランちゃんが気になってしまうけど、彼女の存在、エピソードが泣かせてくれる。このままだとトラジェディなんて予想できない。そんな優しい彼を誰かが脱北させてくれる、国家情報院のソが助けてくれる、などと期待してしまうはず。
映画では、特殊工作員だって平和な国に同化すれば人間は変われる可能性を見せてくれるし、同じ人間だということをコミカルに描く。ただ、上層部のクーデター(?)が起こらなければ心の無い人間のままだったかもしれない。立場は逆だが映画『シルミド』(2003)さえ思い出してしまう。所詮、上層部の思惑だけで情勢が変化し、苦しめられるのは下っ端だけなのだ。
アクションも素晴らしい若手イケメン俳優3人が中心というあざとさは感じられるし、突拍子もない命令に立ち向かうにはもうちょっと逡巡する精神面の描写が欲しいところ。体内に埋められたGPSを残り二人の取り出したりして、暴力には暴力という展開じゃないものがあれば良かったかなぁ・・・
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