「最高の結末」ニンフォマニアック Vol.2 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
最高の結末
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性感を失ったなまいきシャルロットがSMに行くのは一体どうしたことかと思ったのだが、Sの男が生真面目なお兄ちゃんみたいで面白かった。「尻の高さが気に入らないから今日はなしだ」と言って帰宅させる。彼は性交も射精もせず、インポなのだろうか。
時代設定が古いコードレスフォンなどで90年前後くらいに見えたのだが、それはネットの存在しない時代で描きたかったからだろうか。
シャルロットが子供と夫を捨ててSMに出かけてしまうところは依存症の真にゾッとするところだった。
彼女はその後居場所を非合法の社会に移す。彼女は言い訳も正当化もせず、自分のやりたい道を選ぶ。彼女の居場所は陽の当たる場所ではなく、暗く冷たい世界だ。その覚悟に凄まじさを感じた。
彼女の身の上話の聞き手が童貞の読書家のおじいさんというのも面白かった。彼が無様な最期を迎えるところは最高だった。
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