「刺激的で哲学的な冒険」ニンフォマニアック Vol.1 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
刺激的で哲学的な冒険
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"ニンフォマニアック" 二部作第1部。
Blu-rayで鑑賞(字幕)。
刺激的で哲学的で詩的。様々な姿を見せる作品でした。
虚無的で刹那的な性描写。ジョーとセリグマンの間で交わされる哲学的な対話。様々なアプローチでセクシャリティーに迫る映像。…それらが渾然一体となって独特の世界を形づくる。
ジョーの行動は建設的ながら同時に退廃的な雰囲気をまとっていて、相反する要素のアンバランス感がかなり危うい。
ジョーの赤裸々な性遍歴は、その穏やかな語り口調とは裏腹にとても淫らで、狂おしいまでの渇望に彩られていました。
処女喪失の数字がキーワードとなって、彼女の心の奥にずっと澱のように堆積している。それがどう作用するのか?
シャイア・ラブーフとの運命の糸で結ばれたかのような関係は、なんとも危うげで儚い感じ。絶望的破局が待つ予感も…
どれだけ快楽に身を委ねても一向に満たされた心地のしないジョーは、次第に性の持つ奥深い迷宮へ。彼女の行き着く先は無上の幸福か、はたまた無限の絶望か?
※修正(2023/07/18)
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