「彼の“レーダー”が捉えたものは……」NY心霊捜査官 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
彼の“レーダー”が捉えたものは……
ぶっちゃけちゃうと、「エクソシスト」モノですね。はい。
心霊捜査官なんてタイトルに付いてるもんだから、自分てっきり霊感を駆使してニューヨークの難事件に挑むスピリチュアルな刑事の活躍を描いてるのかと思ったんですが、まるっきり違ってました。
勘が人一倍良い刑事が偶然そのアンテナに悪霊を捉えてしまった、というのが発端で。自分からその事件にのめり込みつつ、いつしか彼自身がその禍々しい渦に巻き込まれていくという。やがては愛する妻や娘にまで危険が及んでしまう……的な。その捜査中に偶然出会った神父が、なんと!なんと偶然エクソシスト業もやっているという!そして神父が彼の相棒に名乗りを上げ、刑事&神父のバディ心霊捜査が開始!と相成る訳です。そういうお話です。
最初っから悪霊退治のプロフェッショナルじゃないよ、てことですね。
で、一応ホラーなんで、やっぱり描写がおどろおどろしいです。多少グロも出てきますんで、耐性がない人だと少し(ほんの少しだけ)キツいかもしれません。あとジェリー・ブラッカイマーの製作なんで、大仰な演出です。だから「いや、お前そこはそんな煽らんでもええやんか」レベルの出来事にまでビックリ箱チックに見せてくるので、その傾向と対策だけ身に着けておけば、怖いのが苦手って人でもあんまり、そんな身構えなくてもいいと思います。イチイチ、ビクッ!とさせてくるのさえ分かってれば、多分。
これって、実話をベースにしてるそうで、原作本があるんですってね。だから原作から外れて映画方面からの続編が出るのかは分からないですが、もし続きをやるとしたら、本作は「エピソード0」の位置づけになるんでしょうね。
その後、すっかりベテランとなった二人の活躍も少し観てみたいもんです。