「王道になりきれてない細部が難」ベイマックス イバラニカさんの映画レビュー(感想・評価)
王道になりきれてない細部が難
すでに新しいCMなどでもわかるとおり、
メインはアメコミ原作のヒーロー活劇。
プロローグ部分の30分ほどが過ぎると後はアクションがメインとなります。
ストーリーは子供向けの範疇ですが、この手の映画に多い不快なキャラクターなどは本作にはいないため、万人向けといえるでしょう。
この作品が素晴らしいのは衣服やベイマックスたち主人公のCGの質感。素材ごとに(フォーマルなスーツやラフなシャツ、毛糸のニット帽など)質感を変え、皺が自然に浮き出ていて実にリアル。
金属や風景部分がCGでリアルなのはもはや当たり前とはいえ、こういうところまですでにリアルに作れるのですねえ。
ビニール製のベイマックスも、空気が抜けた時のCGがやたらリアルため、ユーモラスさに拍車をかけています。
作中の要であるアクション部分、ラスボスとの対決シーンはさすがの出来…とはいっても、
昨今のVFXの大作アクション映画をみてればそこまで新鮮なものではありません。
むしろ中盤の追いかけっこの方が見どころかも。
残念なのは、ヒロとベイマックス以外のキャラクターがややおざなりであること。
ヒーローに憧れるスコットはさておき、それ以外の三人がなぜヒーローをやってくれるのかという説明はまるでなく
また犯人を特定する部分にはベイマックスの設定からすると不自然さがあります。
映画化するにあたってキャラの設定を変えたせいもあってか、ストーリーは王道ヒーローものなのに、
主人公たち以外の設定の粗さがやや残念です。
そのぶん込み入った設定はなく、わかりやすいストーリーなので
低学年のお子様からでも楽しめることでしょう
もう少し成長してて、さといお子様からフレッドの設定などいろいろ質問されたら
とりあえずぐぐっときましょう