海街diaryのレビュー・感想・評価
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絵面が華やかで、4人のやりとりが微笑ましかった。 すずちゃんが「自...
絵面が華やかで、4人のやりとりが微笑ましかった。
すずちゃんが「自分はここにいていいのか?」と葛藤するシーンをもっと見ていたかったな。
それだけの反発をするのなら、それ相応の葛藤があったんじゃないかと思う部分があった。
それとも、広瀬すず本人が素直すぎるのか?
広瀬すずの中にある葛藤という感情をもっと引き出してほしかったな。
この作品を見て涙を流したし、笑いもした。
でも見終わったとき、「やっぱり現実には勝てないな」と思った。
私自身がすずちゃんと歳が近くて家庭環境も少し似ているからだと思うが、この作品より自分の今までの日常の方が勝ってしまったような気がした。
今回この作品で切り取られたワンシーンを私は偶然リアルに生きている。そしてすずちゃんと自分の微妙なズレに違和感を感じた。この作品を楽しみにしていた分、違和感との落差はキツいものがあるが、私にとって忘れかけてた感情を思い出させてくれる作品、道しるべみたいな作品になった。
見て損はないと思います!
花火
「そして父になる」の是枝裕和監督が、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずという当代きっての人気女優を集めて作り上げた群像劇。
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突然ですが、私、花火が好きです。光と音を忘れた暗闇に、唐突にさんざめく光の奇跡、咆哮。その七色の閃光は時代を経て、人の心を魅了する。そんな素敵な芸術、他にあるかしら。
例えるなら・・そう、是枝監督のあの映画。原作の話題性、現代の嗜好にただすり寄って、スクリーンを埋め尽くす種々雑多な映画の「闇」。その中にあって、突然に咲く「魅せる」光。フジテレビ映画が批判されながらも、伝統として受け継いできた「正統娯楽映画」の脈の中で、現代だからこそできる女優映画という「本当に美しい、圧倒される存在感」を咲かす。こんな爆発力に満ち溢れた映画芸術、最近はなかなかお目にかかれない。そんな、素敵な裏切り。
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突然ですが、私、花火が好きです。連続して大仕掛けの花火が咲き誇る中で、突如「ポッ」と一線のオレンジだけが昇る。その儚い美。それが闇を引き裂く、美。こんな素敵な芸術、他にあるかしら。
例えるなら・・そう、是枝監督のあの映画。長女が腹違いの四女の身長を、家の柱に刻むあのシーン。長女は、四女に話しかけながら「そっ」と四女の髪を直す。どんな言葉よりも、印象的な演出よりも、私にはあの一瞬の動作に、心が震えた。愛が、あった。愛おしくなった。そんな、素敵な驚き。
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突然ですが、私、花火が好きです。火薬が奏でる光もさることながら、沈黙を塗りたくる、音。その響く音色だけでも、胸が躍る。鼓膜が、躍る。ドキドキする。そんな素敵な芸術、他にあるかしら。
例えるなら・・そう、是枝監督のあの映画。この作品には、花火大会のシーンがある。でも、闇を切り裂く火薬の光は出てこない。音が、あるのみだ。その音には、現代を華やかに照らし出す四人の女優の柔らかな笑顔が寄り添う。そう、花火はすでに打ちあがっているのだ。観客の目に、頭に、心に。作り手はそれを感じ、あえて光を遠ざけた。現代の「俺を観ろ」と叫ぶ作り手にはできない芸当だ。そんな思慮深い優しさがじわり満ちる、そんな嬉しさ。
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闇を照らす、光。どんな映画もそんな存在であってほしいと願うけれど、そうはいかない。気持ちが荒む映画も、ある。でも、この一本はきっと、観る人の闇に、そっと語り掛け、果てしない黒を閃光で塗りつぶす力をもつはず。希望になるはず。きっと。
そんな花火が、私は、大好きです。
とてもいい!もう一度観る!
予想以上でした。
広瀬すずの輝き
しっとりと進む中で、心が揺さぶられる素敵な作品です。
いろいろな立場の人々の心の動きを丁寧に描いています。
すず役の広瀬すずの輝き
セーラー服と機関銃の薬師丸ひろ子を思い出しました。
この映画は彼女にとって、とても大切な作品になったと思います。
すずに好意を寄せる男子の描き方も初々しく良かったです。
ただ一点
後半の扇風機前に立つすずのシーンはこの作品の雰囲気にそぐわないと感じました。
心を開いたことを描写するならもっと違う方法があったと思います。
そのことを踏まえても、多くの人に薦められる心温まる作品です。
派手さを求める人には向かないでしようが…。
やさしい宝物
「空気人形」以来となる是枝裕和監督の非オリジナル映画。
ベストセラーコミックを元に、3姉妹と腹違いの妹の絆を描く。
今年のカンヌ国際映画祭コンペ部門にも出品された話題作。
まずは何と言っても、豪華4大女優の共演。
長女・綾瀬はるか、次女・長澤まさみ、三女・夏帆、そして腹違いの四女に広瀬すず。
こんな美人4姉妹おらんやろッッッ!!
ここだけファンタジーみたいだけど、さすが華のある女優陣。
画面に映るだけで、パァ~ッと魅力的に輝く。
ナチュラルなやり取りはもはや癒しの一時で、ずっと彼女たちを見、ずっと作品世界に浸っていたくなる。
4人の女優の演技合戦も見所。甲乙付け難いが、
物語の要でもある広瀬すずが一番の儲け役。姉たちの家庭を壊した浮気相手の子である事に引け目を感じており、瑞々しく、守ってあげたくなるくらい愛らしく、好演。年末の新人賞を多数受賞するだろう。
姉たちも、綾瀬はるかがしっかり者の長女でうっすら原節子を彷彿、長澤まさみが相変わらずの抜群スタイルとちょいちょい露出のある姿で色気もほんのり、夏帆がいい感じでマイペース、絶妙なアンサンブル。
これだけの美人女優たちが共演すると、ネット上ではディスる声が。
「劣化した」「顔がヘン」「整形した?」などなどすでに言われているが、こういう輩は何を勘違いしてるのだろう?
本作は写真集でもなく、彼女たちもモデルでもなく、これは映画、彼女たちは女優なのだ。
女優は演技して魅了させる。
影口叩かれる言われは何処にも無い。
これぞ是枝演出!
何気ない日常の積み重ねを、心の機微を、繊細に描いていく。
最初はぎこちなかった4人が少しずつ少しずつ家族になっていく様は見ていて微笑ましい。
一人で背負い込んでしまう長女・幸と四女・すずは何処か似た者同士。
自由奔放な次女・佳乃と三女・千佳の掛け合いがユーモラス。
性格が真逆の幸と佳乃の日常茶飯事の口喧嘩は、姉妹こそあるあると共感する筈。
大事件や大きな出来事は起こらないが、ありふれた日常こそがドラマ。喧嘩し合ったり、笑い合ったり、涙し合ったり…そんな“平凡”が、人の営みの最大の幸せ。
気付けば、是枝監督は家族映画が多い。「誰も知らない」は変化球とは言え、家族の話。「歩いても 歩いても」も然り「そして父になる」も然り。
家族映画の名匠・山田洋次とはちょっと違う、是枝監督もまた家族映画の匠。
4姉妹の脇を、豪華芸達者たちが固める。
もう一人の主役と言っても過言ではない鎌倉の四季の映像が反則なまでに美しい。ああ、癒される…。
管野よう子の音楽もこれまた美しく、作品世界に見事に合っている。本当に、癒される…。
4姉妹が住む古びた家が風情があって、温もりあって。
しらすと梅酒が美味しそう!
生まれてきた子に罪は無い。
腹違いとは言え、血が繋がっている家族。
引け目を感じる事なんか無い。
ここに居ていいのだ。
一緒に住み始めて、嫌な事があっただろうか。
だって、こんなにやさしい宝物を。
こういう心温まる邦画が好きな自分にとってはドストライク!
望めるなら、続きが見たい。
彼女たちの一年後、数年後、その後を。
是枝監督にハズレなし。
優しい気持ちになれる映画
映画に登場する人々にも、その人々の周りの景色にもずっと透明感が感じられる映画。
人によってはストーリーにコレという展開もひねりも無くつまらない映画だとうつるのかもしれないけれど、その何気ない日常の中で、4姉妹だけでなく、その周囲の人たちも自分自身を大切に、無理せず自分らしくしっかりと生きていく姿にじんわり感動。
そして、登場人物の優しさがまるで私に伝染したように、観終わった後は見慣れた景色や周囲の人たちの行動も優しい目で観れる、ちょっとしたことに感動出来る自分になっていたから不思議。
鎌倉の風景の四季の移り変わりがとてもキレイで、それだけでも心打たれるのは私が日本人だからかなと思ってしまった。
映画の中で何度も登場する食事のシーンも見どころの一つ。
浅漬けにしらす丼にカレー2種、そして何といってもアジフライと梅酒が美味しそうで。。。
特に観終わった後は無性に梅酒・梅シロップが飲みたくなって買ってしまいました。
すずの相手役の男の子の演技が可愛らしかったのもポイントの一つかな。
映画が終わった後も4姉妹とその周囲の人たちのその後をずっと見続けていたい、と思ってしまう映画で、日常で疲れた時に観るとホッとできる、優しい気持ちになれる映画でした。
そして家族になる
いわゆる「何気ない日常を瑞々しく描く」系の地味な物語なのになんでこんなに面白いんだろう?小津安二郎っぽくもありやるせなきお(成瀬巳喜男)っぽくもあり…是枝裕和が今日本でストレートに一番凄い監督であることは疑いようもない。ベストワークではないが流石のクオリティ
何と言っても四姉妹が素晴らしい。役者が光るにはいい監督にいい演出をつけてもらうしかないんだと改めて思った。綾瀬はるかなんて『万能鑑定士Q』では酷かったもんなあ。長澤まさみはタナトスに溢れた本作のエロスを一人で背負っ…要はエロい!長澤まさみがエロい!
自転車二人乗りとか家の柱に背をつけて名前と年齢を書き込むとかクリシェも多いのに安っぽくならないのは何故だ?多分それは是枝裕和だからとしかいいようがないと思う
『海街diary』は『そして父になる』ならぬ『そして家族になる』だ。全然ウマいこと言えてないけどでもそういうことなんだ!
というか『そして父になる』の裏返しと言ってもいい。父の目線から語られる物語と父を不在の中心として語られる物語。となると『誰も知らない』『奇跡』なんかとも関わってくる。テレビ局映画でもありながら確たる作家性を表現してしまう是枝監督はやっぱり凄い
なんというかアレやな。是枝監督はアレや
あの姉妹は今頃どうしてるんだろう
映画「海町diary」の感想
姉妹だけど友達、でも姉妹
ほっこり
【海街diary】を観てきました。
鎌倉を舞台に、様々な人間模様が描かれています。リアルな日常生活を観てるみたいで凄くほっこりしました(≧∇≦)
何と言ってもキャストが素晴らしい!
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず演じる4姉妹が本当に良かった。
樹木希林さんの存在感も凄くて、とてもいい映画でした。
可もなく不可もなく。鎌倉と藤沢のプロモーション・フィルム。
映画が始まってからニ〇分くらいでしょうか、綾瀬はるかが葬儀の執り行われた山形で、腹違いの妹の広瀬すずに向かって、「こっち(鎌倉)に来ない?」と言います。すると、広瀬すずは何の逡巡も見せずに、「はい」と返答します。この時点で、この映画はもう、既に終わっています。この映画は腹違いの姉妹の広瀬すずが他の三姉妹と、如何にひとつの家族になっていくか話のキモになっているはずなのですが、これでは、三〇分足らずで話は終わってしまいます。残りの二時間弱は専ら、鎌倉と藤沢周辺の観光的プロモーション・フィルムになっています。どうして、このようになったのかといいますと、広瀬すずが、余りにも素直なのです。素直すぎるのです。生活環境が変わることによってもたらされるであろうストレスなど全く感じていないような脚本には些か違和感を感じました。何故、初めて会う、三姉妹と一緒に暮らすことに、「はい」と即答できるのでしょう。脚本によっては、この部分の心理的葛藤をメインにして、広瀬すずが、あれやこれやと悩み抜き、最終的には広瀬すず本人が、三人と一緒に暮らすことを決心するところで、劇が終了、とすることもできた筈です。
最後の場面、稲村ケ崎を背景に四姉妹が浜辺で語らうのですが、少し、予定調和的過ぎて、ちょっと、物足りなかったです、別に不満はないのですが・・・。また、堤真一、リリー・フランキ―、といった味のある役者がワキを固めていたのですが、彼らにとってはまさに役不足のキャスティングでした。勿体ないな、と強く感じました。
いろいろ、厳しいことを書きましたが、結果的には観て損はない映画です。1400円の前売り券を買って、観たのですが、まさに、1400円くらいの価値はある映画です。1300円でもなく、1500円でもない、まさに1400円の価値がある映画です。
たぶん後からじわじわ感動が来る
鎌倉の自然や風景が丁寧に描かれていて、人間の営みや生き死にも、たぶん季節の移ろいと同じように一度きりで愛おしいものなんだということに気づかされる作品でした。
個人的には、信用金庫の課長の
「神様が考えてくれないなら、こちら(人間)が考えるしかないでしょう」というセリフにしびれてます。(原作コミックの第5巻に同じ場面があります。)
鑑賞する側としては、リリー・フランキー目線か、四姉妹の死んだ父親目線で感情移入するしかないのが、ちょっと悲しかったです(笑)。
そうそう、葬式とか法事の場面が多いのも(原作もそうだけど)、倉本聰っぽくて、わりと好きな点です。
それから、食事のシーンもわりと多くて、それぞれとても美味しそうで、口の中に唾が湧いてきてしょうがなかった。
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