海街diaryのレビュー・感想・評価
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きれいな映像だけどちょっと物足りない
良いんだよ、でも何か違和感。
雰囲気が好き、だし是枝監督らしいけど…な一本。
結論としてポッキー以来の「四姉妹」か…「鎌倉」のPVか?コりゃ?
やり過ぎだろう?と思うくらいのキャスティング(長澤まさみ氏がシワシワで、次女に見えないよ)だけれども、その演技に不安も無く。
これぞ是枝監督にしか撮れない作品、そして雰囲気なのに…
表面をなぞるばかりでメッセージ性が皆無なのが1番驚いた。
鎌倉と四姉妹さえ揃えれば、誰が撮ってもそれなりに仕上がってしまうのではないだろうか。
今の日本に作家監督の住処は無いのか…と思ってしまう作品。
描写の薄さに共感できず・・・
時間を共に過ごす大切さを感じる作品。
特筆すべきは物語を織り成す四姉妹の自然さ。
長女の幸を演じる綾瀬はるか。
次女の佳乃を演じる長澤まさみ。
三女の千佳を演じる夏帆。
そして腹違いの四女のすずを演じる広瀬すず。
軸となる四姉妹の言動や仕草が不自然な程に自然。
連綿と続く日常の部分部分を切り取ったような自然さに息を呑みました。
脇を固める役者陣も総じて巧く違和感を覚える場面が極端に少ない印象を受けました。
また映像の配置/切り取り方も心地良かった。
派手で奇抜な事は殆ど起きませんが。
場面場面で其々の人物に共感して胸を打たれる。
登場人物の演技だけではなく画面全体の情報で素直にその気持ちに。
その監督の手腕に痺れました。
時間経過の演出も良かった。
文字情報で時間経過を知らせず、場面の切替と共に時間が経過している。
分かり易い見た目上の変化、直ぐには察知できない関係性の変化。
視覚的な情報で時間の経過を知り、彼女等の会話で関係性の変化を知る。
情報量の多い画面から、自身で変化を見つける喜びがありました。
時間を共に過ごす大切さを感じる本作。
描かれる四姉妹が非常に魅力的。
女性的な魅力の表現が豊か、かつ上品。
特に四女のすずは溢れる若さも追加され非常に良かったです。
自転車二人乗りの際の鼻から顎、そして浅い胸元を斜めから映した映像は印象的でした。
静かな雰囲気から想起される印象を良い意味で裏切られる作品だと思います。
オススメです。
45点
この映画、好きだわー。 空気感とか、湿度とか、とても居心地が良い。...
ほっこり
「で?」という気分は残る
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずって出てたら、観てるだけで楽しいね。特に色んな組み合わせでやる一対一のシーンが楽しかった。
「こんな綺麗な娘ばかり産まれるなら、お父さんもうちょっと産ませてくれても良かったのに」と思ったね。あと「こんな綺麗な遺伝子はどこから?」と思ったけど、お母さんが大竹しのぶだから、まあ、そうかと。
逆光のシーンとか、ときどき綺麗なシーンがあってハッとしたなあ。
話はね、特別なことは起きないの。その濃淡のない話で、観たあと何かを残すには、もう少し深みがないと駄目なのかなあと思った。原作の漫画の限界なのか、そこから起こした脚本の限界なのか。
観終わって「是枝監督なにやりたかったんだろ。こんなに役者集めて」とか、「これカンヌに持ってくのは無理あるんじゃ」とか思ったね。
丁寧な暮らしぶりと、素敵な人々に引き込まれる
心地よい時間でした。
傑作。四姉妹の四季彩る幸せの1ページ。
スクリーンに数々の四姉妹のシーンが映し出される・・・、
まるで四季彩るアルバムのように。
なんてナチュラル感漂う映画なのだろう。
人物だけではない、セリフ、言い方ややり取り等の演出、街の風景まで、至るところ、自然な日常に溢れ、違和感を感じることがなかったと言っていいのではないだろうか。
映画を鑑賞している感覚ではなく、見守っていたと思う。まるで、幼いころから知っている親戚の叔父さんか従兄のお兄さんのような、そんな目線、気分になっていた。
この映画には過去の写真を含め、回送シーンなど一切ない。身内の気分にさせられているくらいだ、セリフ、表情、雰囲気で十分自然に伝わる、それが、わざとらしい説明セリフになっていない所が素晴らしい!
出番は少ないが、リリー・フランキーが、物語の終盤、食堂のおばちゃんの葬式の帰り際にすずに言うセリフが印象に残る。
「お父さんのことを話したくなったら、こそっとおいで」
痺れた。私自身、ずっとこんな思いで鑑賞していたかのようなセリフに、目頭が熱くなってしまっていた。
そして、明るく答えるすずに微笑ましく安堵感。
身内気分になってしまって、時間は、完全に忘れさせられた。
映画鑑賞で、こんな幸せなことはない。
姉妹愛ってイイ。
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