「あのー、静かにして貰えませんか…?」ネイバーズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
あのー、静かにして貰えませんか…?
閑静な住宅街に越してきた夫婦。
ところが、大学生たちが隣の家をクラブハウスとして借り、毎夜毎夜のパーティー三昧…。
全米大ヒット、日本劇場未公開のコメディ。
この手のアメリカン・コメディが日本で未公開になる理由の主な例は、笑いの感性や文化の違いから日本ではウケないだろう、と。
確かに本作のTHEアメリカン・コメディなノリは典型的だし、クラブハウスもいまいちピンと来ない。(一般的にはスポーツなどの集会所らしいが、本作では大学生たちのドンチャン騒ぎの遊び場)
でも、根本的な騒動の原因は日本でも少なからず通じる。
騒音のご近所トラブル。
日本でもいつぞや騒音おばさんなんてニュースになったし、そうじゃなくても日常茶飯事。
ま、ここまで大袈裟ではないけど。
本作の場合、どっちもどっちって感じ。
騒ぐ方も悪いし、最初にしっかりと言えない方も問題あり。
大学生たちがゾロゾロと越してきたのを見て、これはマズイゾと一応は最初に釘を差す。
でもそれが、単なるフレンドリーな挨拶って感じ。
そしたら案の定、早速その夜から大騒ぎ。
注意しに行くも、ついつい一緒になって騒いじゃう。ミイラ取りがミイラに。
これじゃあ、「うるさい」「騒ぐな」なんて言えないよ。
大学生たちだって、なぁんだ、別に騒いだって全然大丈夫じゃん、と思っちゃう。
迷惑ならないようにすると約束するけど、その代わり警察には通報しないで、と、こちらも約束させられる。
ところがところが、翌日の夜、約束破って結局大騒ぎ。
だからこちらも約束破って警察に通報。
これで拗れて、トラブルどころかバトルに発展…!
双方のやり合いはどんどんエスカレート。
コメディだから笑ってられるけど、実際だったら双方犯罪レベル。
どっちもどっち。
だから、どっちかに同情出来ず。
もうちょっと冷静に、大人になろうよ。
アメリカでは人気のコメディアンやアイドル・スターの出演。
下ネタ、過激でおバカな笑い。
楽しいのは楽しいけど、思ったより笑えず、上記の理由もあって、可もなく不可もなく。
騒音とご近所バトルだけにはご注意を。